近キョリ恋愛～ Season Zero ～《Kanata.A》 (ページ33)

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奏「ただいまー」

あのままずっと部屋にいたら、

いつのまにか奏多が帰ってくる時間だったみたいで

奏多の大きい声が聞こえてきた。

奏「A、ただいま」

『おかえり。いま夜ごはん用意するね』

部屋から出ようとすると、

咄嗟に腕を掴まれた。

『奏多？』

奏「検査。どうだった？メールしても全然返ってこないし。...美麗のこともメールしたんだぞ？」

美麗？

...美麗、何かあったの？

『美麗、どうかしたの？』

奏「いや、美麗の話は後。検査の結果」

『...次、発作出たら入院。とりあえず今は薬』

奏「そっか。...あ、じゃあ美麗の話な」

『うん』

奏「昨日、ハルカに告白したらしいんだけどその後我に返って誤魔化したんだって。でも、その誤魔化し方が無理やりすぎて...」

『どんな誤魔化し方？』

奏「すきやき」

『...え？』

奏「すきやき食べたいなって、誤魔化したんだってさ」

...まじか。

美麗、それはキツイでしょ。

奏「あの二人、めっちゃ気まずいの。まぁ、美麗が避けてるって感じだけど」

『あー...大丈夫なの？』

奏「どうだか。...あ、今度の土曜日の大会お前も来るだろ？凛々子さんも来るらしいし、3人で一緒に来いよ。俺、早く行かなきゃだし」

『ん、わかった』

とりあえずリビングに行って、

奏多と一緒に夜ごはんの準備をした。

奏多は座ってていい、って言ったけど

俺がやりたいって駄々こねるから(笑)

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