近キョリ恋愛～ Season Zero ～《Kanata.A》 (ページ27)

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今日はハルカのお父さんの命日。

だから、一緒に行く。

その前に毎年4人で大きな木のところで

キャッチボールするのが約束。

まあ、私はできないんだけどね。

『ねー、私もやりたい！』

奏「ダメ！」

『なんでよー』

奏「辛い思いするのお前じゃん」

奏多はそう言うと、

私の頭を撫でてから

ハルカ達とキャッチボールを始めた。

『...いいなぁ、キャッチボール』

あの日のことはすごい覚えてる。

あの日も、みんなでキャッチボールしてて

私は今みたいに木の下で眺めてて、

...あ、そうだ。美麗はいなかったんだ。

それで、美麗がすごい勢いで来て

ハルカに教えて、ハルカ大変だった。

それでも4人でいることは変わらなかった。

だから、みんなこだわってるんだよね。

他にもいろんなこと4人で経験してきたから。

美「何考えてるのっ」

『んーん、なんもない』

美「そっか。...でもさ、ほんとAの心臓安定してよかった」

『...あ、そっか。同じ時期だったっけ』

美「そうだよ(笑)あの年はいろんなこと起こったよね」

私が心臓病の発作で倒れたのも、

あの時期だった。

それで、一回入院して

けど数ヶ月入院したら落ち着いて

退院したんだよね。

まぁ、結局中学生になった時

大きな発作起きちゃって

入院したんだけど。

その時だ。

りりちゃんにいっぱいお世話になったの。

...私って迷惑ばっかかけてる。

美「あ！いま迷惑ばっかかけてるった顔した！」

『え！？』

美「そんなこと考えなくていいの！」

『美麗...』

美「Aは迷惑なんかかけてないよ」

『...ありがと』

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