近キョリ恋愛～ Season Zero ～《Kanata.A》 (ページ26)

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学校に着くと、

美麗がすぐに飛んできた。

美「ねえ！奏多と一緒に暮らすって本当！？」

『もう知ってるの！？』

美「奏多が言ってた！事情は聞いたけど大丈夫！？どっちが料理するの！？」

待って待って。

美麗さん、そこなの？

いや、まぁ、確かにしょっちゅう

私と奏多お泊まりしてるから

触れるところだいたいそこかなとか

思ってたけど見事にビンゴとか...。

ハ「美麗、うるさい(笑)」

美「いや、だってさ！」

奏「大丈夫だって！俺、これでもカフェの店員だし？うんうん」

うん、そうだけどさ...

奏多ってホールでしょ？

どうなんだろ。

『あ、りりちゃんに作って貰えばいいや』

ハ「あー、あの人料理得意だしな」

『私、りりちゃんのお粥大好き！』

奏「お粥なんて誰が作っても一緒だろ」

『それが違うんですー』

いろんな人のお粥食べてるんだから、

絶対人それぞれで違うもん。

うちのママとりりちゃんのお粥は

全然違う！

ハ「まあ、姉貴に言っとくよ」

『ありがとう！』

美「...」

この時、美麗がどんなこと考えてたか

私にもハルカにも、奏多にも

まったく分からなかった。

美麗が、ハルカがりりちゃんの話題で

楽しそうにするだけで辛いことなんて

この時の私は全然知らなかった。

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