１８ ページ20
-
学校に着いても、
すぐに教室には行かないで
こないだ無意識に走って着いた
人が誰一人いないとこに向かった。
『...ルゥちゃん』
昨日、海斗からもらったクマは
”ルゥちゃん”って名前にした。
直感で決めちゃった。
ルゥちゃんをずっと見てたら、
いきなり足音が聞こえて
前を向くと怒ってる様子の奏多がいた。
奏「そんなにそのクマ大事？」
『...奏多には関係ないし』
奏「まぁ、そうだな。俺には関係ないな」
『え？』
奏「俺とお前は幼馴染みだしな、ただの」
なに言ってるの？奏多。
なんでそんなこと言うの？
奏多の顔はすごい冷めてて、
こんな奏多、久々に見た。
奏「お前、いっつも海斗に抱きつくよな」
『...それがなに？』
奏「俺のこと好き、とか言うけどさ本当は海斗のこと好きなんじゃないの？」
なんでそんなこと言うの？
私はずっと奏多が好きなのに。
なんでよ。
『私はっ...』
奏「なに？泣けばいいとか思ってる？」
『私はっ...ずっと、奏多が好きだよ』
奏「好きな奴いる奴が、普通他の男に抱きつくか？抱きつかねえだろ」
『海斗は、そういうのじゃないもん』
なんでいきなりそういうこと言うの？
私が海斗に抱きつくこととか、
最近始まったことじゃないし、
なんで今日なの？
...もしかして、昨日見てた？
もし見てたら、昨日の海斗の言葉と
辻褄が合う。
奏「...俺、昨日見てたよ」
あぁ、だから。
海斗、あんなこと言ってたんだ。
『...海斗のこと、私好きだと思うの？』
奏「昨日、抱きついてたし。嬉しそうに」
『あれは、クマ...わざわざ、持ってきてもらって...それで...』
奏「...ははっ。わかった、ごめんな」
『え？』
いきなり奏多が笑い出して、
私のことを抱きしめた。
奏「海斗からメール来たわ。...ごめんな、勝手に嫉妬して。教室、戻ろ」
『うん...』
奏多は私の頭をワシャワシャすると、
私の手と奏多の手を繋いで、
教室に向かった。
-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：PYON | 作成日時：2015年8月29日 22時
