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智 side
ピーンポーン
チャイムの音が鳴り、はーいと言って40代くらいの女性が出てきた。宅配便か何かだと思っていたのか、俺らの顔を見た途端眉間にしわをよせる。
？「どちらさま？こっちは暇じゃないのだけど。」
鬱陶しそうにそう言った女性に俺は
智「山風総合病院の医師の大野です。AAさんのお母さんですか？」
と聞いた。すると、
母「えぇ、そうですけど。」
と答えたので、俺は
智「Aさんですが、今こちらの病院に入院しています。そろそろ退院の時期なのですが、退院後は僕たちが引き取りたいと思っています。今日はその許可をいただきに伺いました。」
と単刀直入に言った。この女がAちゃんをあんなにボロボロにしたのかと思うと、自分を保つのに必死だった。Aちゃんの母親は
母「何ふざけたこと言ってるの？あの子は私の子よ。どこにいるのかと思っていたら入院していたなんて。さっさと返して頂戴。」
と馬鹿げたことを言ってきた。お前がAちゃんを捨てたんじゃないか。俺は突っかかりそうになったが、翔くんに肩を掴まれ、我に返った。翔くんの目が後は俺がやると言っていた。俺はおとなしく後ろに下がる。
翔「同じく山風総合病院の医師の櫻井です。僕たちはあなたがAちゃんを虐待していたことを知っています。あぁ、今すぐにでも警察に話すこともできますね。」
Aちゃんの母親の顔が曇る。翔くんは畳みかけるように続けた。
翔「それに、お母様が引き取られるというのでしたらウチの病院での治療費を払っていただかなければなりませんね。こちら請求書です。」
Aちゃんの母親の顔は真っ青になった。トドメだ。
翔「僕たちで引き取らせていただけるのであれば、その額すべてチャラ…ということでどうでしょう？」
Aちゃんの母親は何度も頷いた。きっとまたストレス発散のターゲットにしたかっただけでお金の方が大事だったのだろう。翔くんは昨日作っていた同意書を鞄から取り出し、Aちゃんの母親にペンと共に手渡した。
翔「ではこちらにサインを。」
Aちゃんの母親からサインを書いた同意書を受け取ると、翔くんは最後に鋭い目でこう言った。
翔「では。…もう二度とAさんに関わらないでくださいね。」
俺たちですらすくみ上ってしまう程低い声だった。Aちゃんの母親が家に入っていったのを確認すると、俺らは笑みを浮かべてお互いの拳を突き合わせた。
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ショコラ(プロフ) - おもち。さん» ご指摘ありがとうございます！呼吸器内科が正しいです(>_<)訂正しておきました。申し訳ないです。 (2020年8月19日 5時) (
レス) id: 9293f0f13d (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 初めて拝見しました！面白いです！一点気になったのですが、設定では二宮先生は呼吸器内科と書いてありますが、必死の救命での物語上では循内になっています。細かいこと申し訳ありません。 (2020年8月18日 23時) (レス) id: 2888f7ab62 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ナマケモノさん» 了解です(^^ゞ詳しくありがとうございます！もう少し後の方で書かせて貰いたいので順番が前後するかもしれませんがご了承くださいm(_ _"m) (2020年8月17日 17時) (レス) id: 7a94125d06 (このIDを非表示/違反報告)
ナマケモノ - 過程ですが、主人公ちゃんの携帯に、お母さんから電話がかかってきて「戻って来なさい」と言われて、「迷惑だから」という気持ちと「家に帰らなきゃ」という気持ちが混ざって出ていってしまうって感じでお願いします！ (2020年8月17日 16時) (レス) id: c08bcbfb9a (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - むしろ細かく書いてくださるとこちらも書きやすいので要望が多いのは大歓迎ですよ！重いとかはそこまで気にしないタイプなのでご心配なさらず(*^^*)過程も特に希望がなければ無いで大丈夫です。 (2020年8月16日 18時) (レス) id: 7a94125d06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ショコラ | 作成日時：2020年8月7日 18時
