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私の副業by私 ページ8

今更やけど、私は仕事を掛け持ち中。
大学で、資料整理のアルバイトをしてる。
簡単に言えば、眠ってる大事な紙とか物品とか史資料ぜーんぶの記録を取って、写真も撮って、デジタル化する仕事。
まぁ、博物館の学芸員さんと一緒やね。

甲子園のアルバイトが決まったと同じ時に、ゼミの教授経由で舞い込んできてん。
教授にはめっちゃ世話になったし、推薦されたら断れないでしょ?
それにアルバイトも不定期やったし、安定した収入欲しかったから、資料整理をメインにダブルワークを始めたワケ。

…なのに、いつの間にやら、こっちがサブ。
最初は毎日通ってたのに、今じゃあ週1で来れたらええ方。
だから作業効率を上げるために、大学の他部署から知識を持つ人が配属されたワケやねんけど…。



◆◇◆



女「だから、サインもらってきて!」
「やから、ムリやって」

これが、超が付くほどのめんどい人やった。
独自の世界観を広げてて、見た目からしてめっちゃ女子。
流行ものには敏感で、服のバリエーションがおかしいぐらいある。
給料の大半、注ぎ込んでんのとちゃう?
おまけにスマホ中毒で、5分に1回はスマホ触ってないと気が済まないらしい。
やから、私の名前が出てきた途端、SNSでウソばっかりかき立てて…そりゃもう酷い有様よ。

女「何でよー!Aなら簡単でしょ?」
「簡単も何も、サインなんていらんでしょ」
女「じゃあ、合コン開いて」
「却下」

そんでもって、イケメン好きでミーハー。
…はっきり言って、苦手な人種。

女「Aばっかりずるい!」
「知らんがな」
女「もー!仕事終わったから休憩にいく!」

あの人は拗ねて、休憩という名の長旅に出る。
サボり魔やから、当分帰ってこーへん。



相「また喧嘩した?」

入れ替わりで、休憩から帰ってきたのは、もう1人の同僚――通称、相方。
まさに『歴史分野を学んでます』って人で、めっちゃ大人しい。

「向こうが勝手に怒っただけやし」
男「だろうね」

同い年やねんけど、気ぃ使ってか、物腰は丁寧。

「で、また飲んできたん?」
男「うん。まだ目が覚めなくて」

そして、カフェイン中毒者。
エナジードリンクを1日2本飲む上に、今は缶コーヒーも持ってる。

「中毒で死ぬで」
男「分かってるわ」


――ぴたっ――


「ひぃっ!やめんさいよ!」


男「ポニーテールが悪い」

毎回のように冷え切ったそれを当ててくるんは困るけど、こっちの方がよほど気が合う。
人事課に言って、あの人には戻ってもらお。

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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです! 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています! (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Quintet | 作成日時:2016年10月4日 15時

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