露顕��byALL ページ18
原口の胸元は、案外誰にも見つからず…。
気づかれたのは5回表に入ったあたり。
最初に気付いたのは、上本だった。
上「それ、どうしたん？」
プロテクターでこすれなかったピンク色は、薄っすらと鮮やかに栄えている。
原口はあえて、今気付いたように装った。
原「ん？何でしょう？」
今「なになに？どーしたの？」
今成をはじめとした、まだ打順が回ってこない選手たちが集まってくる。
上「ぐっちのココ」
今「あららー、どーしたの？」
大「リップっぽいな」
今は、唯一事情を知ってるゴメスが打席に立っているため、ダッグアウトに事情を知る者は1人もいない。
――カンッ！――
そんな折、そのゴメスがホームランを打った。
全員が拳を突き上げて立ち上がり、ダイヤモンドを回ってきたゴメスを出迎え、歓喜にあふれる。
次のバッター・中谷がボックスに入り、試合が元の状態へ…。
これにより、リップ事件が消滅した。
――はずだった。
ホームランコメントを終わらせたゴメスが、原口の胸元に気付いてしまった。
ゴ「ナニ？」
今「あぁ！それ、それ！」
ゴメスのおかげで、話題がぶり返し。
上「リップだって」
ゴ「OH！A、ヒップアタック！」
今「どーゆーことよ？」
そのまま突き進む空気と、周囲からの圧力により、原口は仕方なくあの事件を話した。
原「多分、その時に付いたんだと思います」
ゴ「ウソ、オマモリ」
原「ハピー！」
原口の制止もかなわず、先輩たちは溜息にも似た声を上げる。
今「なんやねーん！何でぐっちなーん！？」
小声とはいえ、今成はそこそこ慣れた関西弁で叫び、天を仰ぐというパフォーマンスをした。
これにより、Aを狙う男たちが集まる。
西「どーしたん？」
上「ぐっちのユニ、Aちゃんの《お守り》付いてるらしいんです」
鳥「何だ、それ」
そしてこぞって、原口のユニホームを食い入るように見つめる。
良「口紅か？」
ゴ「A、リップ。ウラジミール、バット、アタル。ダカラ、オマモリ」
目撃していたゴメスがすべてを語った。
原口だけ特別扱いされてる印象に、男たちは衝撃を受けて悔しがる。
西「ぐっちだけズルイわ！」
鳥「お前ら、そういう関係？」
原「違いますよ。あれはただの事故ですし、Aさんとはそういう関係じゃありません」
いくら弁明しても、男たちの羨望は止まらない。
原『早く試合進んでくれ』
粘りのあるチクッとした空気に、原口は一刻でも早く脱出したいと心の底から思った。
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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (
レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです！ 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています！ (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Quintet | 作成日時：2016年10月4日 15時
