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可愛い?カッコいい?by私 ページ37

「めっちゃ訛ってますね」

上本さんはココに来てから、広島弁ががっつり出てる。

上「地元に帰ってきたらそうなるやろ」

私はおっちゃんと盛り上がってたから、上本さんは拗ねて気分が急降下中。
ここは、気分を戻さへんと!

「喋り方も相まって、さらに可愛くなっちゃいますね!」


――ぺちんっ――


「ぎゃっ!」

何故か、デコピンを喰らった。
新井さんとか西岡さんならまだしも…。
あの上本さんがデコピンやで?!
ビックリするわ!
てか、めっちゃ痛い!
上本さんを見ると、めっちゃ笑ってる。

上「言ったAちゃんが悪い」
「残ったらどうするんですか?!」
上「ちゃんと手加減しとる、残らんわ」

上本さんはビールのコップを、私のおでこに当ててくれた。
冷やしてくれてるんやろうけど、ちょっとぬるいわ。

「でも、痛かったです」

上本さんはコップを置いて、撫でてくれる。
その手は優しいし、温かい。

上「うん、ごめん」
「その可愛さに免じて許します」
上「こら」

今度は肩を軽くどつかれる。
やから、おっちゃんに聞いてみた。

「ねぇ、おっちゃん。上本さんって、可愛いですよね?」
店「かわええことないやろ。姉ちゃんの方がかわええに決まっとる」

やっぱり、男に聞いたらあかん!
ホンマ、私の感性を分かってくれる男の人、おらんのかなぁ…。



◆◇◆



ごはんが終わって、上本さんに部屋まで送ってもらった。
ついでに上本さんの顔が赤いから、酔い醒ましに水を一杯渡した。
…この人、何で半笑いなん?

「もしかして、おでこが、天津飯さんになってますか?!」

手短な鏡でおでこを見れば、上本さんは声を出して笑った。

上「大丈夫。天津飯にもクリリンにもなってないから」
「良かったぁ…」
上「ただ、Aちゃんと2人でいるのが久しぶりやなって思って」

…あぁ、そっか。
こないだの飲み会ん時も、みんな一緒やったし、喋ったのも洗いもんの時だけやったし、ゆっくりしたんって…。

「上本さんが酔い潰れた時以来ですね」
上「…あぁ。思い出すだけで、顔が熱くなる」

上本さんはコップの水を一気に飲み干して、口元を手の甲で拭った。

上「あのさ、次も誘っていい?」

上本さんの広島弁は、ホテルに入ってから聞けてない。
新井さんとはまた違った感じやから、結構好きやのになぁ…。

「もちろんですよ」
上「良かった、ありがと。…おやすみ」

部屋を出た上本さんの背中は、めっちゃカッコよくて…。
私の心がまた、もやっとした。

名前で呼んで!by良太→←おっちゃんトラップby上本



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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです! 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています! (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Quintet | 作成日時:2016年10月4日 15時

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