伝統の一戦第3章byALL ページ19
【阪神side】
今『トリさんのマジギレ、久々』
上『村田さんに当たらなくて良かった…』
大『ホント。事故どころの話じゃないわ』
西『あ、次、催促してる』
鳥谷の手が動いた。
バッター西岡は、打つ方向を変えながら、次々とボールを打ち上げる。
それを見た外野チーム――新井・江越・�盪魁ΣＥ弔魯癲璽轡腑鵑鬚�けて、それぞれの落下地点に入った。
【巨人side】
ワイルドピッチにしろ、鳥谷の悪送球にしろ、明らかに故意だ。
原因は、確実にココにいるA。
長「やっぱ、Aは人気者だな」
――ばしっ――
内「余計、気になるわー」
――ばしっ――
村「おい、キャプテン。話して来い」
――ばしっ――
坂「りょーかいっす」
――ばしっ――
この間にも、阪神側からの速球攻撃が続けられていた。
【Aside】
守備練習の時間なのに、タイガースからボールがいっぱい飛んでくる。
いちいち、ラビットさんがそれ返してるから、ワケの分からんことになってる。
『よし、チャンスや！』
見つからんように、ラビットさんたちの後ろを通って、ダッシュした。
【阪神side】
フライを打ち上げて、ノックをしていた西岡が、真っ先にAの姿を捕らえた。
西「Aちゃん！」
バットを置いて迎えに行けば、Aは足を止めることなく、西岡の胸に飛び込んでくる。
「西岡さんっ！」
Aの腕は、背中まで回って力強い。
西「おかえり」
「“巨人”がいっぱいいた…」
西「そやな。大きい男、いっぱいやったな」
その上、少し涙声かもしれない。
西岡は頭を撫で、もっと力を込めて抱き締めた。
【巨人side】
Aの脱出によって、阪神の攻撃が終了した。
ホームベース付近で熱い抱擁を交わす西岡を羨みつつ、巨人は阪神を睨みつける。
村「ほら、行け」
坂「はい」
村田に背中を押された坂本が歩き出すと、向こうもキャプテンの鳥谷が前に出てきた。
三塁線を挟んで、対峙する。
坂「あやうく、けが人続出やったんですけど？」
鳥「そんなコト、知らないな」
いつもの温和な鳥谷じゃない。
喧嘩を吹っ掛けてきているだけに、眼が怖い。
坂「ここは1つ、勝負しませんか？今日のゲーム、俺らが勝ったら、Aちゃんを貸してくださいよ」
鳥谷の顔に青筋が浮かんだように見えたが、それに怖気付いてはキャプテンは務まらない。
坂「どうです？俺らの実力勝負ですよ？」
鳥「…分かった」
鳥谷は意外にもあっさりと受け入れ、早々に踵を返した。
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Quintet(プロフ) - リンさん» コメント、ありがとうございます。「伝統の一戦」は私も書いていて、楽しかったパートです。いつの間にか、鳥谷さんにすり変わっちゃいましたが(苦笑)、能見さんにツボっていただけるとは…ありがとうございます！引き続き、『Happy Everyday』をよろしくお願いします。 (2016年8月31日 15時) (
レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - ヒロインちゃんを巡る阪神vs巨人のやり取りが面白かったです〜。個人的には嫌な笑みの能見さんがツボでした← (2016年8月30日 15時) (レス) id: 28ba078f17 (このIDを非表示/違反報告)
えり - コメント返し、ありがとうございます！私自身野球やってたんです。怪我でやめたんですが^^;阪神、ヤクルト、日本ハム好きで。転勤で住んでた場所のチームです。ずっと応援させてくださいね(*^^*) (2016年8月18日 16時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)
Quintet(プロフ) - えりさん» はじめまして、えりさん。コメント、ありがとうございます！オモロイと言っていただけて、ホントに嬉しいです。書く甲斐があります！メンバーが増えて大変ですけど、これからもオモロイと思っていただけるように頑張ります。陰ながらでいいんで、応援お願いします♪ (2016年8月18日 15時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
えり - 初めまして。いつも楽しみに読ませていただいてます。主人公ちゃんをめぐる阪神vs.巨人めっちゃオモロイです（笑） (2016年8月17日 15時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Quintet | 作成日時：2016年7月27日 14時
