Happy Everyday

癒されるなーby今成 ページ5

良太さんたちと食堂に行くと、篤史さんとあの娘がいた。
篤史さん…捕獲早ぇなー。
注文したうどんを持って、席に着く。
――前に、ここでひと勝負。

今「隣、座っていい？」
良「ナリ、ずるいわー」
上「良太さん、ちゃっかり隣に…」
大「ケンカするなら、俺が…」
「じゃあ、私がお誕生日席に座りますね」

あの娘は、イスをテーブルの端に動かして、そこに座った。
紛れも無く、お誕生日席だ。

「ほら、これで皆さんと向かい合わせになるでしょ？」

俺たちは必然とあの娘を真ん中に、左(俺・大和・うえぽん)右(篤史さん、良太さん)で座ることになった。
篤史さんが、思いっきり不愉快な表情になる。
あーあ、試合前に調子悪くしたくなかったのになぁ(笑)。

能「で、君の自己紹介して」
「はい。A25歳です。球団でアルバイトさせてもらってて、今年で4年目になります」
大「やのに、全然会ったことないな」
「ホントですね。私は、いつもテレビで拝見させていただいてますけど」
上「毎日来てるの？」
「いいえ。甲子園で試合がある時だけです」

こっちに来ない日は、大学で仕事をしてるらしく、何か研究者っぽいことしてるみたい。

今「これから、Aちゃんって呼んでいい？」
「はい。皆さんもそう呼んでください」
良「これで一歩前進じゃな」

来た時よりも、ちょっと空気が柔らかくなった。
Aちゃん、ずっとニコニコしてる。

能「ところで、さっきのパンチラやけど、どう思ってるん？」

篤史さんが、速攻ぶっ込んできた。
普通、そこは触れないでしょ。
てか、触れちゃダメっしょ。

上「篤史さん、それはちょっと…」
「どうって…


不可抗力ですし、見られても減るもんじゃないですし、仕方がないですよね」


「「「「えぇ？！」」」」

今度は、Aちゃんがぶっ込んできた。
恥ずかしがるどころか、完全に開き直ってる。

「皆さんが忘れてくだされば、万事オッケーです！」

Aちゃんは、来てから最大級の笑顔を見せてくれた。
そんな顔で見られても、忘れることはできないよねー。

「あ、そろそろいかないと！能見さん、ごちそうさまでした！」

時計を見たAちゃんは、頭を下げて慌てて行ってしまった。



◆◇◆



男5人になっても、Aちゃんの余韻が残ってる。

良「あの笑顔、ええなぁ」

それは思った。
すっげぇ可愛いし、ちょっと一緒にいただけで、心が癒されてる。

だから、宣言します。
Aちゃんは、気になる存在になりました。

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