Happy Everyday

わっぜぇむぜか！by大和 ページ14

午後8時半、食事会が終了。
Aちゃん以外は、車で帰っ。
ここで予定通り、『誰が送るか』ちゅう問題が起こっ。

西「元々、俺が誘ったんですよ？！」
鳥「お前だけはダメだろ」
上「確かに」
良「何をするか判らんからな」
能「スピードスターやし？」
西「だから、えぐらんといてください！」

店ん駐車場ん隅で、大ん男が争うちょる。



そん間。
おいとナリは、Aちゃんと一緒に喋っ。
普通に、こっちが得だしね。

「皆さん、どうしたんですか？」
今「気にしなくていいよ。いつものことだから」
「お酒飲んでいないのに？」
大「飲んでなくても賑やかだから」
西「ナリ、大和！お前らもこっちこい！」

自分が否定されちょるでって、八つ当たりせんでん…。
不思議な顔をしちょるAちゃんを置いて、殺伐とした集団に行った。

今「まだ決まらないんですか？」
大「もう“じゃんけん”でいいんじゃないですか？」

話し合うてん決まらんで、これしかなかじゃっどが。
もちろん、即座に採用。
地域差があっで、トリさんがルールを決むっ。

鳥「掛け声は『じゃんけん！』。それで出す。いいか？」

全員がうなじて、拳を真ん中に集めた。

鳥「…せーの！」


「「「「「「「じゃんけん！」」」」」」」


――結果、おいん独り勝ち。
うん、気まじ。
早う撤退しよう。

大「Aちゃん、送ってくわ」
「ありがとうございます！皆さんも、今日はありがとうございました、ごちそうさまでした！」

Aちゃんを助手席に乗せっと、笑うちょるみんなに手を振っちょった。
…よう見たら、あれ、笑いやんせぇな。
嫉妬があふれ出ちょるわ。



◆◇◆



通りに出っと、思うたより車が少なか。

大「スカートしか見た事無かったけど、パンツも良いね」
「うふふ…何か照れるなぁ」

隣んAちゃんな、身体をもじもじしちょる。

大「可愛いなぁ」
「そ、そんなこと言わないでくださいよ！」
大「正直に言ってるだけ」
「ホンマ、やめてください…！そんな耐性ないんです！」

顔を覆うて悶えちょる。
わっぜ、むぜ！
手せ塞がっちょらんかったら、絶対写メ撮っちょる。
そげん間に、Aちゃんの家に着いた。

大「ほら、着いた」
「あ、ありがとうございます」

頬を染めたまま、Aちゃんな車を降りた。

「大和さん、おやすみなさい」
大「ああ。おやすみ」

恥ずかしさが交うた笑みと、少しずれた服に誘われて、抱き締めとうなっ。
そん衝動を、ハンドルを握っ手に込めた。

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