There are not the stairs which cannot go up

４１段目 ページ44

((びしっ

ツ「あなたたちが 子供にあげたのは
　 このものさしだけだ！」

玲母「笑何あれ」

波父「ものさし？」

ツ「誰かよりも恵まれている 誰かよりも
　 いろんなものを持っている そんな
　 大人の価値観で作ったおかしなものさしを
　 “よかったね”って押し付ける
　 子供は大人からもらったそのピカピカの
　 ものさしで背比べを始める
　 そして横にいるはずの人を勝手に下に見て
　 見下した人を叩き始めるんだ
　 こんなに自分は自由なんだ すごい
　 人間なんだって 一生懸命周りに
　 訴えるように そんなことするのに
　 理由なんてない なんとなくむかつくから
　 なんとなくうざいから そこに自分の
　 意志なんてこれっぽちもない
　 でも 他の人を傷つけてまで
　 人の上に立つことは そんなにも
　 大事なことなんでしょうか？
　 この世の中から“格差は無くならないと”
　 須堂夏樹くんは言いました
　 きっと幼い頃から １等賞を取ると
　 褒められて 悲しい人を見ると
　 “ああゆう人にはならないように”
　 と言われて いつだって誰かと比べられる
　 ことを教えられてきたんだ
　 “お前の将来のためだと”」

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