北の海の魔女短編＆番外編Ⅱ 【ONE PIECE】 (ページ23)

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＊ページ23

部屋に入ると、そこに居たのは、

『あの時の...、道化師(ピエロ)...？』

「また会えて嬉しいよ、魔女。」

あの時に助けた男だった。

『生きてたの、そりゃ良かった。』

Aの目が、すっと細くなる。
ローは、Aの雰囲気が変わったことに驚いていた。...あの時、宝箱の中から感じていたものと、同じだった。

「俺はあの後、海軍に戻ったんだ。...今日はお前に会うために、久しぶりにこんな格好をしてるけどな。」

『あら、海兵だったの。てっきり海賊の仲間割れかと思ってたけど。』

「あぁ、色々あってな。...Aのおかげで、生きることが出来た。ありがとう。」

『...礼はいいって言ったでしょう？...それより、あの時の胸糞悪いクソガキは元気？...珀鉛病、治った？』

「あぁ...治った。元気でやってる。」

ロシナンテが、Aの隣を指さす。
Aがそちらの方を向くと、

ロー「悪かったな、胸糞悪いクソガキで。」

ローが、ニヤニヤと笑いながらAを見ていた。

『は...？！だって、ロシナンテが担いでったのってもっと小さいー、』

ロー「何年経ったと思ってんだ。10年以上前の事だろうが。」

『はぁ...人間の子供は成長が早いな...。』

Aが顎に手を当て、まじまじとローを見る。

ロー「本当に、あの時に助けてくれた人だったんだな。」

『...ローの記憶に勝手に同情して、気まぐれで助けただけ。私はそんなイイヒトじゃないの。』

Aが嫌そうな顔をする。

「俺たちが感謝してるのは事実だ、理由なんてどうでもいい。さて...俺はそろそろ戻る。センゴクさんに怒られるからな。」

『そう、じゃ...ぶへぁ！！』

立ち上がったロシナンテが、Aに抱きつく。

「ほんっとうにありがとう！ローを助けてくれて！！」

『重い！でかい！体格差考えろ！！」

後ろに仰け反りながらもなんとか耐えていると、今度は背後から、ロシナンテごと強く抱きしめられる。

ロー「ありがとう、コラさんを助けてくれて。」

『......どういたしまして。...でも、苦しい...！恩人を殺す気か...！』

その後しばらくそのままの状態で、離れたあとはAはぐったりと肩を落とした。
ロシナンテは笑顔で手を振りながら、部屋を出ていった。

『はぁ...調子狂うわ、あの人。』

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海賊ロー×魔女×海兵ロシナンテのほのぼの日常回に続くかもしれない。