北の海の魔女短編＆番外編Ⅱ 【ONE PIECE】 (ページ11)

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麦わらの一味「惚れ薬～？！」

『そう！まあ効果は一時的なものだけどね。新薬研究で作ったから、被験者が欲しくてですね...。』

甲板に、麦わらの一味クルーが集まる。

『確実に私に惚れてない人間を対象者にしたいの。ローには断られた。くだらない実験に付き合う気はないって。』

(((いや、もう惚れてるから断ったんだろ！)))

ナミ「それでこっちに来たのね。...で、トラ男はなんでついてきたのかしら～？」

ナミが、全て分かった上で、悪い笑顔をローに向ける。

『誰か飲んでくれない？...サンジ君は違いが分かりにくいだろうから却下、ブルックとフランキー、チョッパーは正確なデータが取れないから却下ね。女性陣も今回はNGで。』

ロビン「ふふ、面白そうね。興味あるわ。」

サンジ「えぇ～？！俺ダメなの？！」

ウソ「そりゃそうだろ、普段の行いを鑑みろって。...となると、候補は俺、ルフィ、ゾロだけじゃねぇか。...俺は嫌だぞ！後が怖ェ！」

『...後？後遺症と副作用なら絶対ないって言い切れるけど...。』

ウソ「そういう意味じゃねぇよ...。」

ウソップが、ちらりとローを見る。

『まあ、無理にとは言わないよ。...ルフィかゾロ、どうかな？』

ルフィ「俺飲む！面白そうだ！！」

ゾロが答えるより早く、ルフィが、Aが持つ小瓶を受け取った。

『ありがとう！効果はおそらく一時間。安全性は保証するよ！』

ルフィが瓶の蓋を開ける。

ロー「おい、止めろ麦わら屋...！」

無言を貫いていたローが、ここに来て初めて口を挟んだ。
...既に、惚れ薬は全てルフィが飲み干した後だったが。

『なに、さっき断ったんだから邪魔しないでよ。』

ジト目でローを見るA。
いくらローを好きでも、魔法研究の邪魔をしてくるならば話は別だ。

ロー「そ、れは...悪かった...、だが...！」

ナミ「ルフィ！どう？！」

ハートの海賊団と違って、麦わらの一味はこの実験にノリノリなようだった。
皆がわくわした様子で、ルフィを注視する。

ルフィ「分かんねぇ...けど...！」

『わあ？！』

ルフィが突然、腕を伸ばしてAにぐるぐると巻き付け、自分の方へと引き寄せる。

ルフィ「トラ男！お前、Aのお願い断ったんだろ？！じゃあなんで来たんだよ！帰れ！Aは置いてけよ！！」

『...は...、』

ナミ「やだ！すごい効果！」

ウソ「あーでも、コイツ催眠とかそういうの、人一倍効きやすいからなあ...。」