北の海の魔女短編＆番外編Ⅲ 【ONE PIECE】 (ページ9)

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＊ページ9

"伏せ"をさせられたAは、涙目でローとルフィを見上げる。
恥ずかしさに頬を染め、悔しさに顔を歪ませて、ロー達を上目遣いで...。

ロー「おい、その顔やめろ！」

『はあ？！なんで顔？！』

ロー「色々とマズいだろうが！」

『既に色々とマズい状況だよ！何を今更...！』

ルフィ「...なんかイイなー、Aの"伏せ"。」(天然)

ロー「麦わら屋ァ！」

『もうやだぁ！こんな格好恥ずかしいよぉ！』(天然)

ロー「なッ？！もういい！Aも喋るな！！」

ブリ「うるさい奴らだ。おい、クンフージュゴン、こいつらを牢に入れておけ！」

◆◆◆

『あーあ...どうすんのこれ...。』

海楼石の牢に背中を預け、膝を抱えるA。
伏せの屈辱を引きずったまま、虚空を見つめる。

シー「シュロロ！まさか魔女まで捕まるとはなァ。」

牢の外には、リードに繋がれたシーザー。
シーザーが愉快そうにAを嘲笑った。

『あ"？うるせぇぞ、マッドサイエンティストが。あんたも捕まってんでしょうが。』

シー「おーおー、機嫌悪ィなァ、プライド高そうだもんなー、お前。」

『へん、シーザーもよーくお似合いよ、首輪。』

シー「...ふん！これじゃまるでペットだ！アイツ...王国作るなんて訳分かんねェこと言いやがってよォ！この俺様に命令するなんざ...！」

シーザーの愚痴は止まらない。
Aはそれを見ると、すまし顔で両手で自身の耳を塞いだ。

「シーザー...伏せ！」

突如、スピーカーから流れてくる声。

『？』

シー「？？」

「おいシーザー！聞こえねぇのか！"伏せ"だ！」

シー「...！どわぁ！」

ブリードによって、"伏せ"をさせられるシーザー。
Aはそれを見て、仕返しだとばかりにシーザーを笑う。

『へ、ざまみろバーカ。』

シー「ガキかテメェは！」

ほどなくして現れたブリードに、ルフィは真っ先に突っかかった。
チョッパーを返せと問答する二人を横目に、ローは小声でAを呼ぶ。

ロー「A、」

ブリードはルフィに気を取られている。
気付かれないように、ローの隣へと空間転移した。

『なに？』

ロー「奴の能力について話がある。...おそらく弱点はー、」

『...なるほど。』

ロー「今ここで暴れても、麦わら屋が大人しく撤退するとは思えねェ。お前は俺が指示するまで、大人しくしてろ。」

『分かった。』

ロー「...ふ。」

真剣な顔で聞いていたのに、何故かローは笑った。