北の海の魔女短編＆番外編Ⅲ 【ONE PIECE】 (ページ15)

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＊気配ページ15

ブリ「何故だ！お前はトラファルガーの"ペット"なのに！何故麦わらや動物達を庇うのだ！そんな"命令"、トラファルガーはしていないだろう！」

『どうせ、貴方には永遠に理解出来ない話よ。...さて"ご主人様"、ここからどうする？』

ロー「ソイツは麦わら屋達に任せておけ。それ以外は好きにしろ。」

『...アイアイ、キャプテン～♡ ってことでルフィ、加勢はしない。時間停止魔法は疲れるの...さっさと片付けて頂戴。』

ルフィ「ありがとう！行くぞ、アザラシ！」

◆◆◆

ブリードは、ルフィとクンフージュゴンによって倒された。
A達に嵌められた首輪が割れる。

『はー...窮屈だった。』

首の辺りを撫で、Aは疲れた顔で項垂れた。

『でも、ローのあんな姿を見れたのは貴重だったな...ふへへ...いでっ？！』

思い出してニヤニヤしてると、ローが無言でAに拳骨を落とした。

『ガープかよ...ったく...』

ロー「忘れろ、いいな？」

『やだ、何百年先まで忘れないから。』

ロー「おい、さっきまでの従順ぶりはどうしたんだ。」

『それとこれとは別なんですー！』

ルフィ「おーい！コイツら、サニーまで送ってってくれるってよ！」

ルフィの方を見ると、シャーク3号の周りにはブリードに操られていた動物達も揃っていた。

ロー「帰るぞ。夜明けは近い。」

『やば...寝ないと...魔力が...、』

ルフィとチョッパー、クンフージュゴンはシャーク3号の上に乗っていくと言う。
ローとAだけが、中へ乗り込んだ。

程なくして、潜水艦はシーラパーン達のうさぎ波によって動き出す。

『そういえば...ロー？』

「なんだ？」

今度は二人だけなので、Aは姿を小さくすることなくローに体を預けていた。

『魔女の気配も魔力も、普通は人間が感じ取るのは難しいんだけど...どうして分かるの？』

「？なんだ、そういうものなのか？」

『うん。パンクハザードの時も、姿を消したままの私が、ヴェルゴの後ろにいた事に気付いてたでしょ？さっきも、魔力の変化に気付いてた。...どうしてかなって...。』

「...そうか。」

ローは薄く笑って、Aの髪を梳くように頭を撫でる。

「なんでだろうな。」

『ねー。なんでだろうね。』

うさぎ波によって運ばれる潜水艦の中は、とても静かだ。
外からの音は何も聞こえない。

「...A、」

『ん...』

「きっとそのうち分かる。」

『へん...なの...、』

Aはへらりと笑って、眠りに落ちた。