学パロ�� ページ5
なあ、おまえタカのこと好きだろ？
リョウの言葉に、漫画本の頁を捲る手が止まる。
「...どうしてそう思った？」
目を漫画本から離さずに答えた。漫画の内容なんてもう頭に入ってきていないけど。
「質問を質問で返さないでくれる？...見てれば分かるんだよね。まぁいいや否定するなら。」
リョウはもう視線をゲームに戻したようだ。
漫画本の同じ頁を見つめ続けながら考える。
タカのことが、好きか。
...たぶん好きだ。
もちろんリョウのことも好きだけど、その好きとは違うと思う。
気付かないフリをしていたけど、リョウにはバレバレだったみたいだ。
じゃあどうする？
告白して、この関係が終わるのは怖い。
「おまたせ〜」
部屋の扉を開けて、渦中のタカが入ってきた。
「部活長引いちゃってさ。悪い悪い」
「ほんとだよ、遅かったな」
リョウが隣を空けて、タカがそこに座る。
そんな2人の後ろ姿をぼんやり見つめて、やっぱりこの想いはしまっておくべきだと決意した。
−−−−−−
そんな決意はあっさりと破られる。
とある放課後。たまたまクラスの違うタカと無人の教室で出くわした。
「おっ、Aどうした？忘れもの？」
「ん、まあ、そんなとこ」
ここから君を探していたなんて、口が裂けても言えない。
「部活やってないんだし、リョウの相手でもしてやったら？」
「ん〜、そうだね」
そうだ、いつもリョウもいる。二人きりで会うのは、どちらかといえばえリョウとの方が多いくらいだ。
...卒業したら、それこそタカと二人で会うことなんてなくなるかもしれない。
「...あのさぁ」
そう思ったら、止められなかった。
「私、タカのこと好きなんだ。友達としてじゃなくて...その...異性として。」
タカが驚いた顔で振り返る。
...そうだよね。突然こんなこと言って。
「だから...恋人として、付き合って、欲しい」
ダメ元で押してみる。
結果は顔を見れば分かるんだ。何年も一緒にいるんだから。
「...ごめん。俺、Aのことは友達...幼馴染だと思ってるから、恋人っていうのは...」
精一杯の気遣いなんだろう。
気持ちが痛いほど伝わる。
ああやっぱり、君を苦しめてしまった。
「だ、だよね！私こそごめんね！あんなこと言っといてあれだけど、忘れて！」
私はいつもの笑顔を作って、明るい声でそう言葉を絞り出す。
「さて、じゃあ私は帰ろうかな。部活がんばってね〜」
未だ困った顔を浮かべるタカを置いて、私は教室を後にした。
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名無しの夢女子(プロフ) - ああさん» ああ 様 コメントありがとうございます！更新が遅く作品数も少ないですが、そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年11月17日 8時) (
レス) id: 06e76053a7 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - とてもよかったです…言葉が出てこない…本当に感謝しかない…… (2020年11月17日 1時) (レス) id: fb3a4c12cf (このIDを非表示/違反報告)
名無しの夢女子(プロフ) - ヨーグルトさん» ヨーグルト様 お返事遅くなり申し訳ありません。あまり更新しないにも関わらずコメントありがとうございます。嬉しいです。好みだと言ってくださって光栄です！更新頑張ります！ (2019年9月26日 21時) (レス) id: 06e76053a7 (このIDを非表示/違反報告)
ヨーグルト - とても好みです！更新楽しみにしてます！ (2019年9月7日 0時) (レス) id: 928a25f9d8 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの夢女子(プロフ) - 32さん» 32様 コメントありがとうございます！そしてお褒め頂き嬉しいです！なかなか亀更新で申し訳ないのですが...頑張ります！ (2019年5月7日 9時) (レス) id: 06e76053a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しの夢女子 | 作成日時：2019年4月10日 0時
