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一方、１０年前は………
ボフン！と言う音と共に１０年後の理絵が消え、入れ代わりで１０年前の理絵が帰って来た。
「くそー！婚約者聞けなかった！」と騒いでいるクラスの中、梅雨ちゃんが理絵の変化に気づく。
「理絵ちゃん……何だか顔が赤いわよ？熱でもあるんじゃないかしら」
そう言われるが、理絵は
「あー。う、うん。大丈夫。心配しないで」
いつもの気だるげな感じとは違い、きちんと話す理絵に他のクラスメイトも疑い始める。
「いや……沢田。大丈夫って言えるか？すっごく赤いぞ？」
すると、「だ、大丈夫だって！心配性だな〜っ！？」と勢いよく立ち上がってしまうものだから体勢が崩れる。
「おい。やっぱ大丈夫じゃねーだろ。保健室行け」
誰かに抱き止められたかと思うと、おでこにヒンヤリとした感覚が。
バッと後ろを見たら、先程まで抱き締められていた轟(１０年前)だった。
「〜っ！」
理絵はあの時の事を思い出してしまい、霧の炎を使って逃げた。
そして何分後かにディーノの部下に見つかり、強制的に保健室へとつれていかれた。
「(顔を見るだけで……声を聞くだけで思い出してしまう……これからどうしよう……)」
「(沢田を見るだけであの笑顔が忘れられねぇ……これからどう関わればいいのかわからねぇ…！)」
どうやら二人は同じ悩みを抱えたようで…………。
ＥＮＤ
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作者名：脳内お花畑少女 | 作成日時：2017年5月11日 20時
