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理絵は3人と別れた後、ディーノと一緒に病院に来ていた。
「ちょっ！ランボ！走り回るな！」
「アホ牛！邪魔するならここで果てろ！」
「獄寺君！ここ病院だから！」
ツナの病室がある廊下からは怪我人とは思えないほどの声が響いていた。
兄の元気そうな声を聞いてドアの前で立ち止まる理絵。
ドアを開けようとしている手が震えていたのは誰が見ても分かる事で、うつむいている顔からは涙が落ちていた。
「リエ」
自分の名前を呼ばれてハッとし、涙を拭く理絵。
「何？跳ね馬。私に何か……！？」
最後まで言おうとしていた言葉は後ろにいたディーノに防がれる。
「なんだお前？らしくねぇな。仲間が沢山いるツナに嫉妬でもしたか？」
ディーノの優しい言葉は理絵の心にスウっと入っていく。
理絵はディーノの肩に顔をうずめて声を殺しながら泣く。
「もうっ……私なんか必要……ないんじゃ…っておもっちゃうんだ」
「私がっ……要らない子なんじゃって……！」
いつの間にかディーノに抱きついて泣いている理絵の頭を優しく撫でるディーノ。
「じゃあオレの妹になればいい。」
「リエ以外愛さないし、悲しい思いもさせない」
ディーノはいつもとは違い、覚悟を決めた瞳で理絵をとらえる。
「リエの思うお兄ちゃんになってやるから」
「ずっと一緒に暮らそうぜ」
いい終わると同時にドアが勢いよくガラッと開く。
「なに人の可愛い妹を取ろうとしてるんですか！」
ドアを開けた人物は左腕が包帯でグルグル巻きにされた理絵の双子の兄、ツナだった。
ツナはディーノから理絵を奪い取ると、自分の方へ抱き締めた。
「オレは理絵がいないと生きて行けないんだ」
「オレがドジしても、怒られても、全部乗り越えられるのは理絵のおかげなんだ！」
ツナはキッとディーノを睨む。
「リエよかったな。お前は色んな愛情が注ぎこまれてるからな」
ーーーヒーローになれるさーーー
(「あれ、理絵寝ちゃった」)
(「安心したんだろ。あ、ツナ。オレは本気だからな」)
(「理絵は渡さないですよ！」)
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作者名：脳内お花畑少女 | 作成日時：2017年5月11日 20時
