お兄ちゃん子は病院へ ページ11
次の日。理絵は元気よく学校に来ていた。
「ご心配をおかけしました……」
土下座で謝っている理絵の前には
「理絵さんはもっと私達を頼ってください！」
「夜遅くまで起きて体調崩すのわかってたらもっと気を付けんと！」
百とお茶子が腕を組んで立っている。
「いや…感謝の手紙だよ？うまく言葉に出来ないことを書ける絶好の…「体調が一番ですわ！」……ハイ」
ガミガミと2人に言われてちぢこまっている理絵は、悪さをして怒られているネコのよう。
そんな理絵に助け舟が……
「お、おい…とりあえず無事なんだしもういいんじゃねーか？」
ディーノが間に入り、理絵を守るが…
「とりあえずって何ですか！ディーノ先生は理絵ちゃんに優しすぎるんですよ！」
へなちょこディーノ→女子高生に怒られる
結果舟は沈没し、相澤先生が来るまで二人仲良く正座して怒られていたと言う。
そして放課後……
「(今日は散々だった……あ、轟にお礼…)」
カバンを持った理絵は轟のいるところへと行き、声をかける。
「昨日はありがとうございました……お礼と言っては何ですが…」
どうぞと紙袋を轟の前に差し出す。
「？おう。別にいいが…」
「あんな遠くまで申し訳ないからね」
グイグイと紙袋を轟に押し付ける。
ついには轟が折れて、紙袋をもらっていた。
「沢田さん！体調は大丈夫なの？」
「ム！沢田君、無事なのか？」
轟と話していた緑谷と飯田が声をかける。
心配かけましたと理絵は手をあげる。
「あ！！」
いきなり両手を天に突き上げる飯田は鞄から封筒を取り出す。
「なんで飯田が持ってるの……」
封筒の中身は遊園地のチケット。
「(遊園地か…なみもりランドまた行きたいな……)」
理絵が懐かしいがっていると、いきなり飯田に肩をつかまれる。
「…！？どうしたの飯田」
「沢田君も一緒に遊園地に行かないか！？」
一瞬固まる理絵。詳しく聞くところチケットが4枚あったので、緑谷・轟・飯田とあと一人……沢田がいるじゃん！となったらしい。
「男子3人だからな！嫌だったら別にいいんだぞ！」
肩から手を話して手を上下にふる飯田を視界に入れながら理絵は色々考えていた。
「(…4枚か。ここは行くというのもありかな。ヒバリさんから逃げられるし)」
「うん。いいよ」
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作者名：脳内お花畑少女 | 作成日時：2017年5月11日 20時
