3話です。 ページ4
「なぁ、芹那」
休憩時間。俺は芹那本人に確かめることにした。
「はい?」
「芹那って…その…所謂"オタク"ってやつ…?」
あー、白布と川西言っちゃったかー。まぁもういいかなー。と一人でぶつぶつ言っている芹那。
「はい、そうですね」
「あー、そうなんd」
「聞いてください瀬見さん!私好きなアニメのイベント抽選会に当たったんですよ!!行けることになったんですよ!!声優だとkjくん最高ですよね。最近は文豪たちのアニメ来てるんですよ!あっ、ラノベ最新刊今日発売ですね。買わなきゃ」
目をキラキラさせてすごい勢いで話してくる芹那。
白布と川西は「あー…」という顔。
それ以外のやつはクスクス笑ってる。
「何で隠してたんだ…?」
「あー…。私なんかよく周りから清楚って思われてるようで。それで昔告白してきた男子に素性話したら引かれちゃってー、みたいな。んで、そういう風にガッカリさせないように隠してました。学年はもう知ってる人多いんで仕方ないです。せめて部活だけでも、と思って。
まぁ、今後告白してくるような人がいないと思うんですけどね!あれ一回きりだし」
ああ、やっぱり。
コイツは心から優しい人間なんだ。
「瀬見さん…とみんなもびっくりしたでしょう」
「確かに驚きはした…けど
でも俺は隠さずありのままの芹那のがいいな」
「…。
優しいんですね、瀬見さんって」
そう言って笑った彼女の顔を、俺はきっと忘れることは出来ないだろう。
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作者名:しぇいく。 | 作成日時:2017年8月11日 17時