episode3 ヘンゼルとグレーテル22 ページ40
歩いていくうちに、だんだん甘い匂いが強くなってきた。
しかし、奇妙な事に街が見えてくるような様子は無かった。
「甘い匂いがしてきたわ、お菓子屋でもあるのかしら？」
白雪様の鼻でもこの甘い匂いがわかったきたようだ。
不安な様子はなさそうな白雪様の目はなんだか俺の気持ちをざわつかせた。
さっきまで人がいなかったのに、なぜいきなり店があるのか？
「あれ何かしら？」
白雪様が指を差した所は不思議な家だった。
屋根はクッキー、ドアはチョコレート、窓はキラキラと宝石のように輝く赤い飴。
それは、どう見てもお菓子でできた言えだった。
「わあ！すごいわ！こんな所あるのね！」
俺はその作りの良さに感心してしまったが、やはり何か妙だった。
こんな作りの凄い家があるのならば、きっと住民の話題になるはずだ。
それなのに、こんな聞いたことも無い家があるのだろうか？
それとも、単にこんな森の奥にあるから誰にも気づかれていなかったのか？
「誰か住んでいるのかしら？ちょっと尋ねてみましょう」
「待ってください！」
俺がそう言う前に、白雪様はチョコレートのドアをコンコン、と叩き「すいません、誰かいませんか？」と尋ねていた。
そして、太いチョコレートの扉から青紫色の洋服を着た老婆がでてきた。
「可愛いお嬢ちゃんだねえ……どうしたんだい？」
「私、グレーテと言います。こちらはハンスです。ちょっと道に迷ってしまって……」
老婆に少し警戒をしながら俺はおじぎをする。
すると老婆はにこりと笑い、
「じゃあちょっと中に入りなさい。道案内してあげるよ」
そう言い老婆は家の中に招待をしてくる。
……簡単に家の中に入れてくる。相手は敵意が無いのか？
俺は念のためいつでもオオカミに変化できるよう準備をして家の中に入る。
「わあ……！すごい！」
家の中も見た目と同じ通り全てお菓子だった。
イスはプリンになっていて、机は大きなビスケット。ソファはなにやらマシュマロのようなものでできていた。
「そうだろう？私はこういうのが趣味でね……」
「すっごく可愛いです！」
「そうかありがとよ……じゃあ、グレーテちゃんやこっちへ来てくれるか？ハンスさんはソファにでも座っててけろ」
俺はそう言われソファに座った。
なんだか、マシュマロに見えるが材質は少し硬く、なんだか不思議な気分だった。
その瞬間―――
俺が座っていたソファの周りが一気に暗くなり、俺は何かガラスのようなものに閉じ込められた。
重大なおしらせ→←episode3 ヘンゼルとグレーテル21
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鴨婿(プロフ) - 大丈夫ですよ。続きの方楽しみに待っています！ あと失礼だと思いますが――その文才うちにも分けてください OTL (2015年8月1日 22時) (
レス) id: 4b1fe03e9f (このIDを非表示/違反報告)
小豆川(プロフ) - 鴨婿さん» すいません、誤字でした( ;∀;) 最近誤字が多いので、気を付けたいです((+_+)) 誤字確認ありがとうございました！ (2015年8月1日 21時) (レス) id: 35d8d379c2 (このIDを非表示/違反報告)
鴨婿(プロフ) - 思ったのですが、ヘンゼルとグレーテルの22話。「招待」が「正体」になってますよ？ (2015年8月1日 21時) (レス) id: 4b1fe03e9f (このIDを非表示/違反報告)
小豆川(プロフ) - 緑茶さん» コメントありがとうございます！私的には今までこの物語を書いてきて、次の話から「展開の盛り上げ」が大きくなっていきます。本当の「狂気」童話は次の話からです(/・ω・)/キャラをたくさん活躍させていきたいです！コメントありがとうございました！ (2015年8月1日 20時) (レス) id: 35d8d379c2 (このIDを非表示/違反報告)
緑茶(プロフ) - ハンス！？どうなっちゃうの！？はじめまして！緑茶です。いつも次回の展開を想像しながら見ています！！毎度毎度ストーリーに目が離せなくて物語にどんどん引き込まれていきます！！作者さん、すごく小説かくの上手なのでこれからも頑張ってください！ (2015年8月1日 20時) (レス) id: 8df022a000 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆川 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/112121/
作成日時：2015年4月22日 21時
