最終章 シンデレラ１ ページ22
××××
「確かこのあたりと聞いたのだが……」
草木が茂る森の中でランタンを持ち白い馬に乗った男はそう呟いた。
この男の名はカール。この国から約三千里ほど離れた国から来た王様あった。
森は木の葉にほとんど太陽の光を隠されていて、とても灯なしでは入れない森だった。
そんな所にわざわざ馬を使い王様が来ているのは理由があった。
その理由とは、自分に見合う婚約者を探すという事であった。
王様は母親に自分の結婚相手を探すために日々お見合いをさせられていて、そんな毎日につかれてしまった王様は母親の反対を押し切って今、自分の結婚相手を探す旅をしていた。
しかし、いつも王様に近づいてくる女は心の無い王様の金や地位を目的とする女だった。
そんな王様が噂に聞いたのは、この国の都市伝説だった。
この国のどこかの森にはいばらで囲まれている城があり、その白の中には美しい娘が眠っているという話であり、何度も男たちがその城の中に入り娘の姿を一目見ようと挑んできたが、全員いばらの棘に傷つき戻ってきたと言われていた。
王様も男たちと同じようにその娘に会いたいという思いでこの森まで来たのだ。
「もしかして、あそこか？」
王様いる先には白い城が立ちはだかっていた。馬から降りてその城を確認する。
少し土で汚れたような色をしているがその姿はとても立派であった。
しかし、中は都市伝説の通りいばらだらけでとてもただの斧や鎌では切れそうになかった。
「しかし私には……剣がある」
王様は腰にある剣をぬらりと抜き、試しに近くにあるいばらを一本切る。
その剣に切られたいばらはまるでやわらかいゼリーのように簡単に切れる。
その切れ味に王様は少し不思議になった。
いくらなんでも切れすぎではないだろうか？
それに、切れて落ちたいばらはまるでスポンジのように軽く、砂ででてきているようにも見えた。
「……行くぞ」
王様はそんな疑問をあとにしようと考え、城の中へ入って行った。
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弥生2nd(プロフ) - 更新待ってます！狂気系が大好きなのでとても面白かったです！ (2020年4月12日 16時) (
レス) id: c09bebec20 (このIDを非表示/違反報告)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - 読ませていただきました。更新を待っています。永遠に… (2018年4月7日 1時) (レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
狂桜花 - 一番最初から読ませていただきました(*^^*)物凄く緊張感があって背中がゾクゾクしました(笑)最終回楽しみにしています！更新頑張って下さい！あと『償いアリス』に一票です！ (2015年12月12日 9時) (レス) id: afbc5a8e6c (このIDを非表示/違反報告)
子狐。 - 償いアリスに一票です。最終回楽しみにしています。 (2015年10月20日 16時) (レス) id: 2b9fb3470a (このIDを非表示/違反報告)
真庭朱雀(プロフ) - 『償いアリス』に一票です！理由は今回の狂気童話で小豆川さんの書くホラーのファンになってもっと読みたいと思ったからです！最終回楽しみにしてます！ (2015年10月12日 19時) (携帯から) (レス) id: 9a9ad35bf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆川 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/112121/
作成日時：2015年8月1日 21時
