ハナノゲンソウ

ゲンソウ27 ページ27

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俺達はスタバへ到着し注文をし終えると、座るところを早く見つけるために階へと向かっていた。
風花ちゃんはなぜかすごく上機嫌で、階段を上る足が小走り気味になっている。

「風花ちゃん、そんな焦らなくても大丈夫だって……」
「あっ……スイマセン!!スタバ初めてなので……」

風花ちゃんは相変わらず小走りのまま、俺達より先に階段を駆け上って行った。
しかし、スタバに来るのが初めてとは……別に、スタバが家の遠くにあるってわけじゃないのにな……珍しいな。

「……変な奴だろ?あいつ」
「えっ?」

いきなり、俺の横にいる優樹が少し呆れたような顔をしながらそう言ってきた。優樹が少し風花ちゃんの保護者に見えてしまったのは言うまでもあるまい。

「いや……」
「俺達さ、この間スタバじゃなくてマックにも行ったんだけど……風花はマックにも行ったこと無いとか言ってたな。まあ、仕方ねーだろ」
「え……!?マックにもか……?」

流石に、それはちょっとおかしいだろう……風花ちゃんはそこにも行ったこと無かったのか……。俺はそこまで考えている時、優樹の言葉に何か違和感を覚えた。

「仕方ない……?」
「あっ……」

優樹は露骨に「しまった……!!」という表情をしていた。これはなにかあるのか……?

「ま、まあそれより早く行こうぜ」
「えっ……ちょっと……」

優樹は、話をそらして風花ちゃんと同じように階段を駆け上がって行った。俺と巧は優樹につられ、階段を上ってテーブルへと向かって行った。

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