ゲンソウ19 ページ19
「ただいまー七愛」
「あ、お兄ちゃんおかえり」
ガチャリと音を立て、俺はドアを開けた。
目の前には、ソファーにランドセルを投げ捨てている七愛がいた。こいつも今帰ってきたばっかりなのか。
というか、ランドセルを投げ捨てるなよ………そう思いながら、俺は家の中へと入って行った。
「あれ?巧さんは?」
「ああ、巧なら……」
「ここにいるよ〜!」
台所の方から出てきたのは、両手を頭の方に上げてピエロのように無邪気に笑っている
七愛はそれを見て「うわっ……」と呟いている。きっと、中学二年生の男子がこんなにも小学生の女の子になついているのに引いたんだろう。まあ、無理もないな。
「……なんかゴメン」
「とりあえず巧、俺の部屋行こうぜ」
「あ、うん」
巧はちょっと引きつりながら、俺の部屋へと向かって行った
そして、俺の部屋へ入った途端「おおー!!」と声を上げた
「なんだよ……ここマンションだからあんま大きい声だすな……」
「いや、何か部屋キレ―だなーって。オレの部屋結構ちらかってるからさー」
そう言って巧は目をキラキラと輝かせた。
コイツの部屋……なんとなく予想していたが、散らかっているのか。
この調子じゃとてつもなく散らかっているんだろう。想像するだけでゾッとする。
「まあ、とりあえず座れよ巧」
「ああ、それで……花ノ幻想さ、あの図書館にヒントとかありそーじゃね?」
そう巧はあぐらをかきながら言った
同じ図書館か……結構良い案かもな、俺は頭をかきむしりながらそう思った
「良いんじゃねえか?」
「だよなー!さすが!お前はわかってんなー!」
そう笑顔になりながら巧は俺の背中をバンバンと叩いてくる。正直痛い。
こいつだって陸上部なのだ、筋肉の付き方がいいため叩いてくる背中もジンジンと痛くなってきた。もうちょっと物を考えないのかこいつは。
「まあ……とりあえずさ、また今度小学校の図書室行こうぜ巧」
「ああ!!そうだな!」
そう言いながら巧は満面の笑みをかわした。元気な奴だなぁ。
俺はこの時、花ノ幻想について順調だと思っていたんだ。
しかし―――――
この後あんな事がおこるなんて想像もしていなかった
「………お兄ちゃん」
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脳花(プロフ) - 染餅。さん» コメントありがとうございます!!ななみであっていますよ。関係ないお話しですが、七愛の名前の由来はセブンアンドアイなんですよ(笑)セブンアンドアイで買い物をしている時に思いついたのでwww (2014年10月5日 19時) (レス) id: bd7c5ced89 (このIDを非表示/違反報告)
染餅。 - 妹さんて、ななみちゃんであってますか?にしても、このサイトにまだこんないい作品があるとは感動…|д゚)頑張ってください。 (2014年10月4日 13時) (レス) id: 1982cff81f (このIDを非表示/違反報告)
脳花(プロフ) - のんかさん» コメントありがとうございます!!最近は部活など学生の事情があって更新があまりできないのですが、こんな応援コメントをもらえるとは私は幸せですね ^^) _旦~~ 時間などを見つけ頑張って更新します。応援ありがとうです( ^)o(^ ) (2014年8月30日 20時) (レス) id: 97d2823ae3 (このIDを非表示/違反報告)
のんか(プロフ) - この作品面白いです!ゾッとする場面もあって続きが凄く気になります!更新頑張ってください! (2014年8月30日 20時) (レス) id: 0bf760b6a5 (このIDを非表示/違反報告)
脳花(プロフ) - ∧∧ネコミミ∧∧@玉ねぎ@オニマスさん» ちゅ、中国からアクセス!? すげえwwネコミミさん年齢いくつだろwwwというか、さらっと中国発言にびっくりしたwwww (2014年8月10日 17時) (レス) id: 97d2823ae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小豆川 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/112121/
作成日時:2014年4月26日 11時