第九十六夜 久々の部活 ページ6
「せええぇぇぇんんんぱあぁぁぁぁいぃぃぃッ！！」
「うぐっ！？」
翌朝、何事もなかったのように朝練に顔を出すと、赤也が叫びながら突進してきた。後先考えずに突っ込んでくる。さっきの「うぐっ！？」は、身長の近いボクと赤也がぶつかり、赤也の額がボクの額にクリティカルヒットした時にボクが漏らした声。
「こんの…石頭…！」
「うわぁぁスンマセン！！ってそれどころじゃないっスよ！！先輩なんか捕まってたんでしょ！？大丈夫なんスか！？」
「大丈夫だから今ここにいるんだろ…」
「いてっ！？」
赤くなった額を押さえていると、平謝りしながら問いかけてくる赤也。頭突きの仕返しも兼ねてデコピンをしておく。
「よ。おかえり白銀。ところでお土産とかねぇの？」
「あるわけないだろ。こっちは大変だったんだぞ」
ぷうっとガムを膨らませながら丸井が近づいてくる。ふわりと香るグリーンアップルの匂いもどこか懐かしい。
「どこか怪我などはありませんか？」
「その辺は大丈夫。あと、サンキュ、柳生。お前のおかげで脱出できた」
「…？よくわかりませんがお役に立てたのならよかったです」
怪我の有無を聞いてきた柳生に例の即席電池の礼を言う。まぁ突然のことで本人は何のことかわかっていないが後で説明すればいいだろう。
「しかし大阪とは驚いたのぅ」
「お前はボクらを迎えに来ただろうが」
「プリッ」
何だかよくわからないが、ボクたちを迎えに行ったのは雅治ってことになっている。その辺は幸村、雅治の二人と事を合わせているので大丈夫だ。
わしゃわしゃと赤也のワカメ頭…もとい、くせっ毛を撫でていると、ぐりぐりと頭を押し付けてくる。猫みたいだな。
「はい、お喋りはそこまで！」
幸村のその一言で蜘蛛の子が散るように離れていくレギュラーたち。ボクも２日ぶりのマネージャー業に専念するか。
「…たかだか２日やってないだけなのに、妙に懐かしく感じるな」
「そりゃ部活が楽しいからっしょ！」
へへっと赤也が無邪気に笑いながら、「せーんぱい！久しぶりに打ち合いません？」とラケットを振り回している。
「構わないが、放課後にな」
「よっしゃ！！」
まぁボクが負けるのは目に見えているが。
鼻歌を歌いながら上機嫌で練習に戻った赤也を見ていると何だか少し和んだ。
御神籤の王子様 ver.四天宝寺
小吉っすわ。メンド…
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ノア(プロフ) - パンドラさん» ありがとう( *｀ω´)ベッタベタな内容だけどやっと恋愛方向にも走れました（笑）ちまちま更新していくのでこれからもよろしくです！ (2016年1月23日 19時) (
レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
パンドラ(プロフ) - 回を重ねる度にどんどん面白くなっていきますね！流石です！ (2016年1月23日 17時) (レス) id: 4b52225c75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2016年1月19日 17時
