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黄
救急車の中で、神ちゃんは目を覚ました。
救急隊の人には、心臓が止まったとかそう言うのではなくて、一時的に意識を飛ばしていたのだと言われた。
そのまま運ばれた病院で、神ちゃんは救急処置を受けている。
正直、頭がついていかない。
あの場では冷静を装っていたけど、脳内はパニック状態。
いきなり頭を押さえて倒れ込んだあの姿が、頭から離れない。
それでも意識をすぐ取り戻したっていうことは、脳梗塞とかではないのかな、
医療知識のこれっぽちもないただのアイドルが考察したって無駄。
ただひたすらに、神ちゃんの戻りを待つしかなかった。
紫「淳太、」
黄「あぁ、はまちゃん。神ちゃんは今処置中。しげと照史は?」
遅れてやってきたはまちゃんの後ろにいるのは流星と望だけ。
紫「しげちゃんがちょっとパニックになってもうて、照史が一緒におる」
あの時は目の前の神ちゃんに必死すぎて、周りを全然見ていなかったけど、救急車に乗る前、確かに照史の横でしゃがみ込むしげを見た気がする。
青「大丈夫やったん?」
黄「わからん、救急車の中で意識は戻ったけど」
意識はあったけれど、喋りもせず動きもしないあの神ちゃんの姿は、正直恐ろしかった。
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作者名:みんときん | 作成日時:2023年11月30日 14時