3 ページ3
.
今日は某動画アプリの撮影のために全員が集結。
皆、携帯を触ったり、仮眠を取ったりと各々が好きに待ち時間を過ごしている。
俺はというと、特に何の用事もない携帯の画面を適当にスクロールしながら眺めているが、内容など全く頭に入っていない。
顔を上げると、視線の先にはアニメか何かを見ている神ちゃん。
今日も可愛い。髪色が変わっている。あと短くなった。おでこが可愛い。
相変わらず睫毛も長い。あれだけ長いと空飛べそう。
うわ、こっち見た。可愛い。俺が空飛べそう。
「何か俺、変？髪色似合ってない？おでこも出さへん方がええかな。」
またやってしまった。見ていたことがバレた。
不安そうに染めたばかりの髪を指で触っている彼。
似合っていない？そんなわけがない。似合うに決まっている。どんな色も髪型も、何なら坊主にしても可愛いのが君だと何度でも言いたい。
「や、そんなことないよ。似合ってる。」
「あ、ほんま？ドラマ終わったしさぁ、変えてみてん。」
「ええやん。長さもいい感じ。」
「そんな褒められたら何か恥ずかしいな。ありがとう。」
照れたように笑う顔。犯罪級に可愛い。本当ならビビるくらいの早さで彼の横に座って、潰れるくらい抱きしめたい。
生憎、そんなことをする勇気は一切ないのが現実だ。
俺の恋心はとめどなく溢れ出る。それは彼の隣に座っている小瀧も察していたようだ。
しかし、それを俺に聞いてくることも茶化してくることもない。ただ、俺のことをずっとニヤニヤしながら見ている。
「なんやねん、小瀧。」
「いや別に？しげって案外わかりやすいんやなって。」
「は？何が？」
「だってさぁ、」
あかんおもろすぎる、とケラケラ笑う無駄にデカいのをスルーして、短くなった彼の髪を瞥見する。すると、先程とはうってかわって真面目な顔をした小瀧が俺の隣に座って小声で一言。
「しげ、俺の出番やな。」
「え、何？お前いらんこと言うなよ。」
「大丈夫大丈夫。」
戸惑っている俺をよそに、立ち上がった。
「皆この後スケジュールあるん？久々に飲みに行かん？新年会とかしてなくない？」
メンバーを見渡して全員での食事を提案するデカいの。俺を見てドヤ顔をするな。流星かお前は。
とはいえ、でかしたぞ、デカいの。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 273人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かみ(プロフ) - 蒼乃碧さん» はじめまして！コメントありがとうございます^^ 初投稿なのでグダグダかもしれませんが、お時間があるときにでもまた読みに来てくださいね！ (3月30日 21時) (
レス) id: 39c448f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 初めまして！かみしげでシゲがこんなに可愛いの好きです！続き楽しみにしてます^_^ (3月29日 15時) (レス) @page3 id: d378d34ad2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かみ | 作成日時：2024年3月29日 8時
