9 違うんじゃない。 ページ10
.
またまた、また来たよ…
毎日来てるんじゃないかな?
しかも決まって私のシフトが入っている時だし。
こういうシチュエーションのホラーゲーム実況を見たことがあるような、無いような…。
でも今日は一人じゃなかった。
てか大人数で来てる…しかもその中には知っている顔さえあった。
「Aちゃん、やっほー!」
親戚の鶴崎さんだった。
なんで拓哉くんとその他大勢で私のアルバイト先に来たの!?
てか、ここで働いてること知らないはずじゃ…
犯人は分かってる。
拓哉くんだ…!やっぱり鶴崎さんとは知り合いだったみたいだね。
「いらっしゃいませ」
「あれ?いつもと接客が違うんじゃない、Aさん」
ん!?
いまこの人私のこと下の名前で呼んできた!?
名前は教えてあるから構わないんだけど、急に呼ばれると焦ってしまう。
「いつものコーヒーですか?」
「うん、いつもので」
「うわぁ、凄ーい!いつもので通じるんだ、二人とも!」
鶴崎さん、めっちゃ喜んでるな。
てかこの人数はどこから来たのか…
あ、あの人はテレビで見たことあるかも…
伊沢、さんだっけ?よくテレビで鶴崎さんと絡んでいたから分かる。
そして私はワンオペで数名の会計を済ませると、最後に並んでいたメガネの男性が私に話しかけてきた。
「河村のこと、よろしくお願いします。ああ見えて結構いい奴なんです」
「……河村、さん?」
「バラすなよ、福良。あっ、俺の苗字ね。河村拓哉」
「そうでしたか、河村さん」
「ほらー、そうやって苗字呼びになるじゃん」
私はその言葉を軽くスルーした。
何よ、ちょっと一緒に帰ったからって私のこと、彼女だと勘違いしてるんじゃないのかしら河村さん。
「Aちゃん今日久しぶりにご飯一緒に行かない?バイト終わる時間に合わせるけど」
鶴崎さんが食事に誘ってくれるのは良いけど
もしかしてこの人たちも一緒ってことはない、よね…?
.
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←8 呼んだ事ないのにっ!
48人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2024年3月26日 9時