離さない、離れない-Hiroomi.T- (ページ20)

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朝

目が覚めると後ろから臣に抱きしめられていた。

寝た時は向き合っていたのに(笑)

臣を起こさないように腕を外してカーディガンを着てリビングに行く。

まだ朝は寒いので暖房を付けるとソウルがゲージをカタカタを鳴らした。

A「おはよう、ソウル。」

ソウルの頭を撫でてあげると

ソウル「クゥ～ン。」

私の手に頭をこすりつけてきた。

ソウルを抱き上げカーテンを開けると私たちの結婚を祝福するかのように晴れ渡っていた。

A「今日から登坂A。」

ソウル「・・・。」

私が呟くと腕の中に居るソウルは”大丈夫？”と言うように見つめて来た。

？「何先に起きてんだよ。」

後ろから抱きしめられた。

分かりつつも振り向いてみると、そこに居たのは寝起きで不機嫌そうな臣だった。

A「おはよう。」

広臣「おはよ。起きたならベットに居ろよな。」

A「ごめん。ほら今日は晴れてるよ。」

広臣「おぉ～。よく昨日の雨から回復したな。」

昨日は土砂降りで、休みだというのにどこにも出かけられなかった。

と言っても披露宴が終わったら次の日から私たちはハネムーンでチューク諸島に行く。

チューク諸島というのは西太平洋に浮かぶカロリン諸島の島。

行くには一旦グアムに行き、チューク国際空港に移動になる。

チューク国際空港に着いたら無人島に連れて行ってもらう。

そこで7日間、過ごす。

本当はハワイに行こうと話していたんだけど臣が2人っきりで過ごしたいと言い出した。

あとの3日間はグアムに戻りショッピングを楽しもうという事になった。

よく10日間もHIROさんが行くことを許してくれたなと思った。

夏菜子に聞くと臣が頼み込んで、出発するまでの数日間、休みなしでもいいかと
聞かれ即OKしたらしい。

でもさすがに前日は休みをくれたみたいだけど。