離さない、離れない-Hiroomi.T- (ページ12)

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広臣「それは隆二も一緒だろ。」

隆二「最近、思うんだ。Aちゃん、臣が好きだよ。」

広臣「は？」

隆二「Aちゃんは臣の事、好きになってる。臣も好きだろ？」

広臣「好きじゃない奴、抱かねぇよ。」

隆二「(笑)だから2人は両想いなんだよ。だから俺は身を引く。
　それに他に好きな人が出来ちゃったし。」

広臣「そっか。分かった。」

隆二「幸せにしろよ。」

広臣「分かってる。」

隆二は身を引き、俺はAに思いを伝えた。

Aは元カレに酷いフラれ方をしているから、なかなか受け入れてくれなかったけど
毎日のように伝えていたら、ようやく受け入れてくれた。

他の人にバレるとAはマネージャーを外されるかもしれないからと言って
外では他人のふりをした。

でも事務所を出ると一緒に食事をした。

そしてもうすぐ付き合って3年になる。

今はホテルで情事が終わりAに腕枕をして頭を撫でる。

Aも俺の腹筋を触っている。

くすぐったいけどAは安心するらしい。

AにHIROさんに報告したいと言うと飛び起きた。

上半身が見えてるけどAは気づいてないんだろうな。

Aは恥ずかしいかもしれないけど俺は見えて嬉しいから黙ってよう(笑)

次の日、社長室の前にAに立つ。

Aは緊張しているのか口数が少ない。

広臣「行くか。」

Aの手を握りノックした。

コンコン

HIRO「はい。」

中からHIROさんの声がした。

広臣「失礼します。」

HIRO「おう、どうした？」

HIROさんは資料を見ながらパソコンを打っていた。

広臣「HIROさんにご報告が。」

HIRO「まぁ、座れ。」

HIROさんは椅子から立ち上がりソファーの方に来た。

広臣「はい。」

先にHIROさんが座りHIROさんの前にAを座らせ俺は、その横に静かに座った。

HIRO「それで？報告って何だ？」

HIROさんはAの叔父にあたる人だと前にAから聞いていて
幼い頃に両親を亡くしたAにとって親代わりの人。

だからAの両親に挨拶をするようなもんだ。

緊張しながらも話す。

広臣「はい。実は3年ほど前からAさんとお付き合いさせてもらってます。」

HIRO「そうなのか？」

HIROさんはAに聞く。

A「はい。」

Aは力強く答えてくれた。

HIRO「そうか。」

HIROさんは腕を組んで黙ってしまった。

もしかしてこれって別れさせられるのか？