ハッピーエンドなんかない。6 ((Ryosuke.Y & Kei.I))

#200 ページ3

貴方side






嘘みたいに世界が姿を変える。




息ができなくなった私は膝から崩れ落ちた。





膝をついた反動で床に落ちた涙。



それを皮切りに私の瞳は涙で溢れた。







蘭子「まだ泣かないでよ。話終わってないし」




もう何もかもわからなかった。




わからないまま、狂ったように泣いて泣いて。








そして、さらに彼女は私にとどめを刺す。





蘭子「勘違いしないでほしいんだけどね、私は慧に愛情を持ってるわけじゃないの。



ただね、困るのよ。旦那が不倫してるなんて広まったら、私の名も汚れるでしょ？





だから、あなたたちには絶対別れてもらう。1週間以内に別れなかったら週刊誌。ネタ売るから」





その言葉を聞いて頭に激痛が走る。



忘れかけてた数年前の記憶が蘇って、

私を蝕(むしば)んでく。






『いやぁー！！…うっ、……っ、』




それは目に見えない拷問だった。



私が内側から壊れていく。







蘭子「そんなに嫌な出来事だったんでしょう…？なら、別れられるわよね？」





耳を塞いでも聞こえてくる悪魔の声。








蘭子「そんなに泣いても許さないから」

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