ハッピーエンドなんかない。((Ryosuke.Y & Kei.I)) (ページ10)

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貴方side

午後は雑誌の撮影。

メイク室でメイクをしてもらいながら、
涼介の家で見たスノードームを思い出していた。

ｶﾞﾁｬ

「ねぇ！なな！」

勢い良く入ってきたマネージャーは興奮気味で私の横に座った。

『どうしたの？』

「ドラマのオファー来たよ！」

ドラマのオファーが来るのなんて、珍しいことじゃない。

でも、私のマネージャーはいつも自分のことのように嬉しそうに話してくれる。

その笑顔につられて私も笑顔になった。

「おめでとう！」

一緒にいたメイクさんがそう言った。

『ありがとうございます。どんなドラマ？』

「月9だよ！恋愛もののやつで、共演者は…

Hey!Say!JUMPの伊野尾さん」

伊野尾さん……

　

伊野尾さん……？

あの人かな、って顔が浮かんだけど、確信は持てなかった。

Hey!Say!JUMPって、涼介のいるグループだよね？

「やるでしょ？」

『もちろん』

「2週間後、顔合わせあるからよろしくね」

『うん』

どんな仕事でも基本的には断らないようにしてる。

でも、相手がジャニーズの方で恋愛ものだと少し不安になる。

ネットの反応とか、気にしちゃうから……

伊野尾さん…

どんな人だろう、

涼介に聞いてみようかな。

.

.

.

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この時はまだ、何にも知らなかった。