恋ではない (ページ28)

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檜山side

Aが帰ってって、あとは帰るだけの状態になったリハ場。

皇「お悩み事ですか？」

「顔に出てた？」

皇「うん笑笑」

「…Aって超かわいくない？」

皇「まって惚気なら聞かない」

「このまま続けたらアイドル続けられないかもなのに嫌いになれないんだよ？やばくない？」

皇「やばいね」

「あん時俺が話しかけなければ好きにならんかったんかなー。」

皇「俺から見れば今2人とも幸せそうだからいいと思うけどね。お似合いだと思うよ。」

“早く付き合えばいいのに。”

“好きじゃないならはやく離れろ。”

最近よく言われるこの2つの言葉は反対の意味に聞こえる。

けれど、両方とも表すのは

この状況を誰もよく思ってないってこと。

でも俺、Aと付き合ったら多分、心に歯止めが効かなくなって

外での友人のフリが出来なくなっちゃうし

光輝と陽菜ちゃんみたいに隠し通せる自信がなくて

告白もせずにAが離れていかないかずっと不安に襲われている。

かっこわる。

俺がAのことを傷つけてるっていう自覚はもちろんある。

たくさん泣かせて嫌になるけど

笑顔をみるとその何倍も好きが増して

離れる気がなくなってしまう。

この俺だけが幸せな日々がずっと続けばいいって

心の底から願ってしまう。

ごめんね。こんな俺を許して。