昨日の今日。 ページ26
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Aside
『んん…どうしよう…。』
ついに今日が来てしまった。
いつもの通学路を辿り学校へ向かう。
が、昨日の今日と言うこともあり自然に足取りが重くなる。
下駄箱に近づくとそれはもう余計。
「A!おはよ!!」
上履きに履き替えようと下駄箱に手を伸ばしていると
夏季ちゃんに声をかけられた。
『あ、夏季ちゃんおはよ。』
「も〜なんか今日元気なくない?てか花巻と一緒じゃないの?!」
昨日のことを知らない夏季ちゃん。
それにいつも貴大と一緒に登校してるからか、不思議に思ってるみたいで。
『昨日徹と貴大に言いたい放題言ってそのまま逃げてきちゃったから、気まずくてどうしようかなって…。
ねえ、夏季ちゃん今日もう帰っていい?』
「え?ダメ!Aいないとつまんない!」
昨日のことを話し行きたくないと嘆けば、Aいないと死んじゃうと大袈裟なことを言う彼女。
『夏季ちゃんならなんとかやってけるよ〜。』
「はい、もう遅刻しちゃうから行くよ〜!」
嫌々歩く重たい足取りの私の腕を掴むと、スタスタと教室に向かって歩く夏季ちゃん。
教室に着けばワイワイと賑やかな声が聞こえる。
幸いにも、徹達はまだ来ていないみたいだ。
『いつもなら楽しい教室なのに今日はすごく憂鬱だあ…。』
「A。及川と花巻に怒ったこと後悔してるかもしれないけど、ここで逃げてたらあの時言えば良かったってもっと後悔する。私はAが後者になるのは嫌だよ。だから逃げないで。」
机に突っ伏している私の頭上で夏季ちゃんは言う。
『だけど…「Aがもしこのまま及川達と話さないままなら、私Aと友達辞めるからね。」』
友達辞める…その一言で勢いよく顔を上げる。
『嫌だ!私、夏季ちゃんと友達辞めたくないっ!』
「私も辞めたくないよ。だから逃げないで頑張っておいで。」
『…わかった。頑張る。』
「よし!それじゃ1限体育だから先に着替えに行こ!」
『…え、今日体育あったっけ?』
「え〜あるからジャージ忘れないでよってあれ程言ったのに〜。」
やばい…非常にやばい。
昨日のことばっかで体育あるってすっかり忘れてた…。
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しおらん - すごい面白いです!でもこの後及川に行くのかって思うと辛いですね!早くどちらのオチもみたいです! (2017年12月5日 11時) (レス) id: 679bd2e3fd (このIDを非表示/違反報告)
茉莉花(プロフ) - その後の話読みたいです!あと、この作品が大好きなので、更新を無理しない程度に頑張って下さい! (2017年11月28日 13時) (レス) id: 73a977f80d (このIDを非表示/違反報告)
フルーツ侍 - お疲れ様です!とても面白い作品ですね、いつも楽しみです頑張ってください!!あと、その後のお話?読みたいです、できればでいいので書いてください、よろしくお願いします! (2017年11月28日 3時) (レス) id: d5eadaadbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぅむ。 | 作成日時:2017年11月27日 22時