油断大敵。 ページ24
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花巻side
「「……。」」
Aが教室を出ていって30分。
静まり返る教室。
無言になる男4人。
「あんなAはじめて見た…」
「滅多に怒んないもんな…」
普段から怒らないAだからか、4人とも
さっきの光景にただ驚きを隠せないでいた。
「いつの日かにAから聞いたんだけどよ。」
この空気を変えるように、岩泉が口を開く。
「俺らが、同じ時期に同じ高校で同じバレー部に入ってなかったら、今こうして仲良くはなってなかったね、って。Aは俺らが仲良くしてる所が大好きなんだと。」
あー、なんか俺も前それ聞いたな〜。
くだらないことでわちゃわちゃしてるバレー部が
好きだって。
「お前らさ。もう高3なんだから少しは大人になれよ。
素直に言えばいいものを、大人気ねえから本当。」
と、呆れたように言う松。
「「あのさ、及川/マッキー。」」
「「ごめん…!」」
同じタイミングで謝り
同じタイミングで頭を下げる及川と俺。
それを見て何故か吹き出す松と岩泉。
「かなりムッとしたけどさ。マッキーの言ってること正論だな〜って思えてきて。」
「俺の方こそ言い過ぎたなって思ったわ。
A怖がらせちゃったし、明日謝んないとな。」
「あ、でもAを諦めてないのは本心だからね!
覚悟しててよ?」
「ぜってえ渡さねえから。」
元カレである及川に宣戦布告され
これから油断出来ないな。
「よーし帰んべ。」
「んだな。つか、なーんか腹減らね?」
「たしかに。どっかの誰かさんたちのお陰で
帰る時間遅くなったからな。」
「これは罰として帰り奢ってもらうしかねえな。」
そう言って俺と及川を見る2人。
「ええ、俺?」
「そうだよ?はい、そーと決まれば行くぞ〜。
岩泉〜及川連れて来て〜。」
「はいよ。」
こうして俺らは岩泉と松に連行され
今日のお騒がせの罪として奢らされた。
「なんか無駄に疲れた…。」
及川たちと別れ1人の家路。
明日どんな顔してAに謝ろう…。
今の俺の頭の中はそれだけがループしていた。
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しおらん - すごい面白いです!でもこの後及川に行くのかって思うと辛いですね!早くどちらのオチもみたいです! (2017年12月5日 11時) (レス) id: 679bd2e3fd (このIDを非表示/違反報告)
茉莉花(プロフ) - その後の話読みたいです!あと、この作品が大好きなので、更新を無理しない程度に頑張って下さい! (2017年11月28日 13時) (レス) id: 73a977f80d (このIDを非表示/違反報告)
フルーツ侍 - お疲れ様です!とても面白い作品ですね、いつも楽しみです頑張ってください!!あと、その後のお話?読みたいです、できればでいいので書いてください、よろしくお願いします! (2017年11月28日 3時) (レス) id: d5eadaadbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぅむ。 | 作成日時:2017年11月27日 22時