娘 溺 愛 病 。

しぃ！ ページ4

｢ぱぱ！海行こ？｣


｢え、海？｣


朝5時過ぎ。Aに叩き起こされ何を言われるかと思えば、海に行きたいらしい。


海…か、その前に俺はピンと跳ねた前髪の寝癖を直さなければ。


…ってか、こんな寒い日に海行く人なんてそうそういないよね。笑


｢A、今日寒いから春になったら行こ？それにパパ今日お仕事だし、寝癖も直さないといけないし…｣


…って言ってもどうしても絶対に今日海に行きたいAは、家の電話を取りに行った。


だが、Aの身長じゃ受話器は届かないだろう。と油断していた。が、背伸びをして簡単に取ってしまった。


…まぁ、Aが連絡する相手は大体分かるんだけどね。


｢あ、ひかるくん！今日海行こ？｣


…そう、光君。笑


Aは俺と喧嘩したり嫌なことがあったりするとすぐ光君に電話しちゃう。


…今から３ヶ月位前かな？光君が


｢何かあったら俺に電話していいからね！｣


って言ったのが原因。(汗)


まぁ光君はAから電話来るのをいつも楽しみにしてるとか言ってたけどね…


｢そうなの、ぱぱ連れてってくれないの、ケチだから｣


…ん？俺今悪口言われた？最愛の娘に？


｢今日ひかるくんお仕事来る？……うん！分かった！ばいばい！｣


上手く話がまとまったみたい。満足気に電話を切ったA。


でも流石に海は断られただろう。ここから遠いし。


｢…どうだった？ダメだった？｣



ニコニコ聞いて抱っこすると、Aがキラキラした目で俺を見つめて、一言。


｢行ってくれるって、だから暖かい格好しておいで？って言ってた｣


｢…え、ほんと？｣


｢うん、だから早くお仕事行こ？｣


…まずい、このままではAが俺より光君の方を好きになってしまうのでは…？


そしたら俺、マジで生きていけない…(泣)

ごー！→←さん！

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