娘 溺 愛 病 。

にぃ！ ページ2

｢ぱぱ見て！どんぐりさん！｣


満面の笑みでどんぐり拾いをする俺の娘、A。


…と、それを見てニヤニヤしている俺と有岡君と伊野尾君。


｢はぁ…マジ天使…｣


伊野尾君がポツリと呟いた。…ちなみにこのセリフ、今日で４回目。笑


｢いいなー高木、毎日幸せなんだろうなぁー｣


…と、深い溜め息をつき俺を子犬のような瞳で見つめてくる有岡君。


｢あー、奪いてぇー｣


｢ぜってー渡さねぇ。笑｣


伊野尾君の衝撃発言に素早く突っ込みを入れた俺。…相変わらず、伊野尾君の発言はヒヤヒヤするな。笑


…と、Aがニコニコしながら歩いて、俺の前で止まった。


｢ぱぱっ、はい！｣


Aがグーにしていた右手をパーにして、俺の手にどんぐりを置いてくれた。


｢わー！ありがとう！｣


｢うん！｣


Aが歩いて行ったあと、羨ましそうに見てくる二人にドヤ顔してやった。…が、


｢…はい！大ちゃんと伊野ちゃんの！｣


再び戻ってきたAが、二人にもどんぐりを渡した。…しかも俺のよりちょっとデカイやつ。


｢｢わー！Aちゃんありがとー！｣｣


｢ふふっ♪うん！｣


…暖かそうな３人を見つめる俺に、冷たい風が吹いたような…気がする。

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