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『ええ、私の両親はマグルなの！こういうのってマグル生まれって言うんでしょう？すごい奇跡だと思わない？魔法使いになれるなんて私ってなんて運がいいの！』
瞳を輝かせ興奮気味に語るAに対し、ドラコの表情は曇っていく
「君、マグル生まれなのか？」
『うん、そう言ってるじゃない。あなたの親戚にはいないの？』
「いる訳ないだろう！僕の一族は純血だぞ！」
『ふーん、そうなんだ？なーんかお堅い感じね』
「なっ...」
さも興味無さげなAの態度にドラコは拍子抜けするあまり言葉を詰まらせた
マルフォイ家と言えば魔法界の者であれば誰に対しても威張ってきたのだ、目の色を変えて集ってくる人間だっている
こんな風に素っ気ない対応をされるのはドラコにとってはじめての経験だった
『魔法界ってそんなに古臭い考えの人ばっかりなの？私やっていけるかしら』
「ふ、古...！？僕を侮辱してるのか？」
開いた口が塞がらないとはこの事だろう
ドラコは口をパクパクとさせながら、震え始めた手をローブの下に隠した
形のいい唇から紡がれる、軽率で率直な言葉
なんて素直な人間なのだろう
それは彼女の育ってきた環境のせいでもあるが、このA・フロー
何を隠そう生来きっての正直者
好きなことは好き、嫌なことは嫌とハッキリ言う
好奇心旺盛、興味があればすぐに行動実行
そんな人間にドラコはまだ会ったことがなかったのだ
(しかもこいつはマグル生まれ...やっぱり低俗だ！なんて生意気な女なんだ！)
「っ、君みたいな人間と話す時間が無駄だ！」
ドラコは白い肌を耳まで真っ赤にさせて立ち上がった
しかしそれをすかさずAは腕を引いて止めた
『ちょっと待って！ドラコ！』
「離せ！」
腕を振りほどこうにも一体何なのだこの女
やけに力が強いではないか
『あなた、私の第1号の友達としてこの子に名前をつけるの手伝ってほしいの！』
「は...？」
謝罪の言葉でもかけられると思ったのか、またしてもAの予期せぬ発言に、あと一歩でコンパートメントから半身飛び出していたドラコは振り向いた
ホー…と小さく鳴くピンクゴールドの檻に入れられた梟と目が合う
『この子もドラコが手伝ってくれたら絶対嬉しいわよ！
ね？一緒に考えましょ！』
この笑顔には敵わないかもしれない、そう生まれて初めてドラコが誰かに対し敗北というものを感じた瞬間だった
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
