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残されたA達3人も慌ててロンの後ろを追いかける
スキャバーズを追い、ロンは気が付けば暴れ柳の木の下にいた
転がる勢いでやっとその小さな体を捕まえ、｢なんで僕を噛んだりしたんだ！｣と責め立てた
追いついた3人はその光景を見ながらゾッとした
このままではロンが暴れ柳に襲われてしまう
｢ハリー！あそこにあるあの木...｣
｢危ないぞ…｣
『ロン！逃げて！』
Aがそう叫んだ途端、ロンが恐る恐る3人に向かって震えながら指をさした
｢ハリー！ハーマイオニー！A！逃げろ！グリムだ！｣
その尋常ではなく怯える様子に3人が振り返ると、真っ黒な狼がこちらを睨んでいた
今にも飛びかかりそうなその気迫に、脚がすくみAもハリーもハーマイオニーも1ミリと動けなかった
唸り声と共に狼は飛び上がり、3人の頭上越えた
そして木の下で腰を抜かしたままのロンに襲いかかる
｢うわああ！！ハリー！助けて！｣
ロンは叫びながら狼に引き摺られていく
その悲痛な声にハッとした3人は、すぐにロンを追いかけたがあと一歩間に合わず、ロンは木下の穴蔵へと吸い込まれていった
差し出したハリーの手は虚しく宙に取り残されたままだ
｢ロン！！｣
『どうしよう！ロンが...！！』
そして状況を読ませる間もなく、暴れ柳の幹がメキメキと音を立てて動き出す
一本の幹がA達3人をまとめて吹き飛ばした
幸い芝生の上に落下したおかげで大した怪我もなく、背中の痛みで目がチカチカとしながらも起き上がった
またロンを助け出そうと3人は暴れ柳の方へ進んでいく
そうはさせまいと、3人を頭から潰す勢いで木はその腕を振り下ろす
何度目かの攻撃で3人は引き離され、ハリーは吹き飛ばされた勢いで眼鏡を無くしてしまった
1度は避けたハーマイオニーも、息を着く暇もなく突撃してくる幹に体を掬われ、腹への鈍い痛みに顔を歪ませた
Aは攻撃を掻い潜りなんとか穴蔵の入口に辿り着いたが、身体に物凄い打撃を受け、次の瞬間には空を見上げていた
身体中から骨の折れる音が聞こえたのは初めての経験だった
太い幹に殴られたせいでAの身体は遠心力で遥か彼方まで飛ばされたのだ
遠くなる暴れ柳と、ハリー達の声
宙に浮いたままAの意識は遠くなっていった
ぼやけた視界と、上空で聞こえるハーマイオニーの叫び声
さっきからAの声が聞こえない
ハリーの額にひんやりと冷たい汗が伝う
｢A！A！どこにいるんだ！！｣
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
