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『石...？』
ハーマイオニーの手のひらには小さなアンモナイトのような柄のついた石があった
恐らくそれが瓶を割ったのだろう、4人は不思議そうに覗きこんだ
直後、ハリーの後頭部に鋭い痛みが走り、「痛っ！」とハリーは小さく声を上げた
『ハリー？どうしたの？』
「今なにか……まずい、ハグリッド」
窓の外にはダンブルドア校長と処刑人、そして魔法大臣の姿が見える
｢来たか...｣
一刻も早くこの場から去らなければ面倒くさいことになってしまう
夜も間近だ
ホグワーツ校外にいたことがバレてしまえば問題になってしまう
そんなことで捕まっている場合ではないのだ
4人はハグリッドに急かされるまま小屋の裏口から出た
大きなカボチャ達の背に隠れ、4人は聞き耳を立てる
｢バックビークという名のヒッポグリフ、以後死刑囚と称するが＿＿｣
『酷いわ死刑囚だなんて…あのジジイなんなの？』
｢シッ！静かにA！殺るなら後よ｣
｢君達女子ってなんでそう野蛮なのさ...｣
｢3人とも静かに！ほら、今のうちに行こう｣
ハリーの一声で3人はやっと口を噤み、隙を見て丘を登ってカボチャ畑を抜け出した
去り際にバックビークが4人に向かって鳴き声をかけたせいでAの涙腺がじわりと熱を持ち始めた
何度もバックビークの方を振り返る彼女の腕をハリーが引く
合流した地点まで登ってきた時にはもうAの瞳は涙で溢れていた
やがて鎌を振り落とす音とカラスが騒がしく羽ばたく音が聞こえ、4人は身を寄せあって哀しみを押し殺した
｢そんな...｣
『嘘…いやよ...』
ハリーは小さく震えるAの肩を引き寄せ、優しく抱きしめた
彼女の大きな瞳から溢れた滴はそのシャープな顎を伝って落下し、ハリーのパーカーの上腕部分に染みを作った
胸が痛くて仕方なかった
泣いている彼女の横顔は悲しくもあまりに美しく、ハリーは何も声をかけることができなかった
こんな涙見たくない、笑顔だけ見ていたいのに
『私たち...何も出来なかった』
｢A…｣
｢痛っ！！咬まれた！！｣
ハリーがAの涙を拭おうと肩を離れた瞬間だった
ロンの手の中にいたスキャバーズが身を捩り、ロンの指に噛み付いたのだ
痛みで手を離した隙にスキャバーズは地面へ落下し、4人の足元を掻い潜りどこかへ走り去る
｢スキャバーズ！｣
ロンはすぐさま逃げるスキャバーズを追いかけ走り出した
｢ロン！｣
『え！？ロン！？』
｢ロン待って！｣
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
