13.何度目の減点 ページ41
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「なにか方法はないかしら...」
自身のふんわりとした茶髪を櫛で梳かしながら、ハーマイオニーがポツリと言った
就寝前に必ずハーマイオニーは入念にこれをする
『バックビークの件よね？』
そう私が返すと、彼女と鏡越しに目が合った
「そう...最低よマルフォイの奴、ありえない」
『ほんとにそうよね』
図書館で試験勉強をしていた私とハーマイオニーは、ハッフルパフ寮の子達がしていた例の噂話を耳にしてしまったのだ
勢い余ってドラコにキレ散らかしてしまったけど、当然よあんな奴
全然後悔なんてしないんだから
あんなに利口で尊い生き物を人間の都合で処分しようなんて、残酷すぎる
「…でも最近のあなた達、すごくいい雰囲気だったじゃない」
ハーマイオニーがクッションをポコポコ叩く私の方に振り返った
『そう...なのかも』
確かに彼女の言う通り、私とドラコはこの数ヶ月お互いかなり意識しあっていたと思う
同じ教室にいる人間なら、ドラゴの私に対する態度が少々分かりやすいせいか、色々と察してしまってたはず
私自身、彼のことを好きになってた
気が付かないうちに彼をいつも探してしまい、彼も私を探すから
すぐに目が合うのが可笑しくて心地良かったの
私の話を楽しそうに聞いてくれて、薔薇が好きだと言った次の日にはなんにも特別な日じゃないのに贈ってくれた。中々手に入らない時期だったのに。
少し肌寒い日は必ず暖かい飲み物を差し入れてくれて肩にローブをかけてくれる
ローブからドラコの香りがしてすごく安心してる自分がいたの
自分でも笑っちゃうくらいドラコのこと考えるようになって、彼で満たされてた
だから余計にショックだった
彼がバックビークを喜んで殺そうとする人間ではないことなんて分かってる
残酷なのはあの父親
パーティーの日に初めて見かけた彼の父親、ルシウス・マルフォイは凍てつくようなオーラを纏っていた
深淵を思わせるほどに暗く澱んで、全ての不幸を祈るようなゾッとする瞳をしていたのを覚えている
上流階級の家庭ほど、子供は産まれたその瞬間から期待と責任という重いプレッシャーを勝手に背負わされ生きなければならない。
彼が父親に反抗できないことを私は知っていた。
私だっていつマグル界へ引き戻されるか分からない
私達、早く自由になりたいよね
そう言うと、ドラコはいつも小さく頷いていたのだ
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
