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「A！待って！お願いだよ！」
なんて足が速いんだ！
ハリーは横っ腹を痛めながらも、3階に続く階段の途中で何とか走り続けるAの右手を捕まえた
「この間はごめん…僕、その…ずっと君に謝りたくて」
酸欠で肩で息をしながらも、ハリーは続ける
「僕、自分が1番望まない嫌な奴になってた…君がマルフォイと仲良くしてるのがなんで分からないけどずっと嫌で…」
でもその理由はつい最近分かったんだよ
まだ、言えないけど
「でももうあんな事言わないよ、僕最低だった、ごめん…」
『ハリー…』
俯いていたAの視線が、ハリーの眼鏡のレンズ越しに交わる
『それはもういいの、私こそハリー達の事よく考えてなかった』
Aがいつもの声色に戻っていた
ホッと、ハリーは胸をなでおろす
『でも今はあの場所にいたくなくて』
そっか、とハリーは返し
走ったせいで乱れたAのローブを、肩にかけ直してあげた
「このまま一緒に1度寮に戻ろう、教科書を取りに行くついでに」
『うん…』
「…休暇は楽しめた？その、マルフォイの家も」
そう言った瞬間、ハリーは雰囲気を立て直すためにしたこの質問が間違えであったと悟った
『あ…』
再びAの頬は、綺麗なストロベリーキャンディ色に染まった
何かあったと、多少鈍感ながらもハリーはすぐに悟った
(マルフォイの奴、何したんだ！？)
『ふ、普通に楽しかったかな』
「そう…それなら良かった」
Aって、こんなに嘘をつくのがヘタなんだ
ハリーはそう思うとAに対する愛おしさと、こんなふうにAの女の子らしさを引き出したマルフォイへの対抗心に苛まれた
2人がグリフィンドールの寮から出て、4階の呪文学の教室へ向かう途中
ドラコと取り巻きたちが廊下の向こうから来るのが見えた
ハリーとAが一緒にいることを確認すると、ドラコはAから視線を逸らした
それに対しAが何かいいたげな表情をしていたが、ハリーは気づいていないとでも言うようにその手を引き、既に座っていたハーマイオニー達の真後ろの席に腰掛けた
もちろん隣同士だ
向こう側に見えるドラコに、ハリーは睨みつけるような視線を送った
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
