. ページ29
.
そしてドラコはローブの内側のポケットから小さな箱を取り出すと蓋を開けた
正方形のその箱からは、ルビーに彩られた小瓶が現れ、それを片手に取るとシュッと中の液体を軽くAの手首に吹きかけた
ふわりと、ジャスミンの優しくも華やかな香りが広がる
「遅くなったが、君へのクリスマスプレゼントだ」
受け取ってくれ、とドラコはその小瓶をAの手に握らせた
『えっ…ドラコ待って、私なにも用意してなくて……』
「香りは人間の中で1番消えない記憶なんだ、君がなんと言おうが僕は君の中から消えたりしない」
肺いっぱいの心地よいジャスミンと、ドラコ自身から香るグリーンアップルで頭がクラクラする
「ポッターのことなんて考えないでくれ」
そうドラコが言い終わると同時に唇に柔らかく暖かい感触が伝わる
体中に電気が走った
頭のてっぺんからつま先まで
蕩けるように、このときを待っていたかのように体中が歓喜に震えたのだ
「プレゼントのお返しはいらない、今貰った」
『ドラコ…』
離した唇から漏れ出る吐息は寒さのせいで白く昇る
「ずっと……初めて会った時から今も…君のことが好きだ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
