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「…フロー、来てくれてありがとう。迎えに行けなくて悪い…」
つまらない用事でAをエスコートしに行けなかったことにドラコは謝った
本来であれば直接彼女を誘った自分が、ここにたどり着くまで片時も離れずそばにいてエスコートするのが役目だというのに
『ううん、気にしないで！お招き下さり感謝するわ』
Aが形式ばったお辞儀をすればドラコは慌て始めた
「まってくれ！遅くなったけど、僕にエスコートさせてくれないか」
真剣なその表情にAも思わず黙ってしまった
ドレスローブのせい？
どうしてか今日は一段とドラコがかっこよく見える
パーティの主催者の息子、そのドラコからエスコートされるなんてどんな意味か分かっているのだろうか
Aは少し驚いたあと、クスリと笑みを零すとドラコの差し出した手のひらに自身の手を重ねた
フロアにはオーケストラの奏でるクラシックが響いている
その中心に向かい、Aの手を引くドラコ
会話など惜しいかと言うように、流れるように2人は踊り出した
まるで遥か昔からの仲のような、運命が引き合わせた魂と言えよう
その息の合ったダンスに、辺にいた人々も会話を辞め、感嘆の息を漏らした
「フロー、」
『…なぁに？』
「本当に…本当に君は綺麗だ…誰よりも」
Aの腰に置いていたドラコの手にグッと力が入り、2人の距離が縮まり、くるりとターンする
箒置き場で見せたドラコのあの優しい笑顔だ。
再び見せたその表情に、Aはなんだか涙が出そうになった
綺麗だ、美しい、君は特別だ
幾度となく言われてきた言葉だ
それなのに何故、何故ドラコに言われるとこんなにも嬉しいのだろう
何故こんなにもスっと心に染み込むのだろう
まるで歪みに染み渡る良薬のように胸を暖かくするのだ
𓂋⟢˖⊹ ࣪
「今日は大人しいな、いつもの元気はどうしたんだ？」
２、３度踊り、熱くなった身体を冷ますために2人はテラスに出た
普段騒がしいAらしくない様子に、ついにドラコは我慢できずに尋ねた
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
