8.雪の夜の茉莉花 ページ26
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この冬で1番雪の深い夜だった
Aはマルフォイ家の屋敷に訪れていた
ドレスコードであるロイヤルブルーのドレスがAの白い肌を更に輝かせる
ハリーとの喧嘩以来Aの中には、ささくれのような取っ掛りがあった
(ハリーってばあんなに言うことないじゃない……でも久しぶりのパーティよ、楽しまなきゃ)
そう思って来たはいいものの、やはり見渡せど見渡せど辺りはスリザリン生や高貴な洋装の魔法族ばかりだった
父に連れられるお堅いパーティとよく似ていた
(ハリー、いつも優しかったのに…)
「あれ？キミもしかしてA・フロー？」
居心地悪くドリンクを煽っていたAに声をかけたのはスリザリン生でありドラコと同級生のブレーズ・ザビニであった
「まさかあのフローを誘ってただなんてドラコやるなー」
『えっとあなたは確か…』
「ごめんごめん僕はブレーズ・ザビニ、ドラコと一緒のスリザリン寮だよ」
そう言うとブレーズはスっと骨ばった右手を差し出し、Aに向かってにこやかに微笑んだ
きっとこの爽やかな笑顔にやられてきた女子生徒は多いのだろう
『A・フローよ、初めて話すわよね』
「ああ、君は有名人だしね。こうして会えて光栄だよ」
Aが握手を返すとブレーズは握ったままペラペラと喋り始めた
「ドラコってば君の話ばっかりうるさいんだ、今日のパーティも思い切って誘えって僕が言ったらさ＿…」
「ザビニ、なにしてる」
陽気に話すブレーズをピシャリと止めたのはもちろん話の種、ドラコだった
真っ黒いドレスローブの胸元のロイヤルブルーのハンカチはドラコのアイスブルーの瞳によく似合ってる
「はは、じゃあねフロー。また学校で」
これ以上ドラコを刺激するまいとブレーズはヒラヒラと手を振ると人混みの中に姿を消した
残されたドラコとAの目が合う
デコルテの空いたベロア生地のロイヤルブルーのドレスに、珍しいアップヘア、首元で輝く首飾りはフロアライトの光に反射し、Aの瞳の中に小さな銀河を造る
その美しさに、初めてAを見たあの時と同じようにドラコは息を飲んだ
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
