5.芽生え ページ15
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「A、ドレイクって君に似て本当に陽気だよね」
クスクスとハリーが笑う
Aの肩に停まる梟、ドレイクが縦横にリズミカルに動くもんだからその可笑しさにハリーはいつも笑わされるのだ
屋上の梟小屋、休日に2人でお互いの梟たちと戯れるのが密かな楽しみの一つであった
A達がホグワーツに入学し、時は早いもので2年経っていた
14歳、彼らは今年3年生になったばかりだ
『ドレイク、ハリーが大好きなのよ』
賢者の石、トム・リドルの日記を巡り開かれた秘密の部屋での戦い、どれもA、ハリー、ハーマイオニー、ロンの4人にとってあまりに濃い出来事である
この2年間で4人は更に絆を深め、本当の仲間になっていた
成長したのはそれだけではなかった
可憐に笑うAに、ハリーは言いようもなく暖かい気持ちが胸に広がるのを感じていた
成長期を迎え、Aはその美しさにさらに磨きをかけている
幼さのあった顔もほっそりとし、肩まであった髪は伸び、横を通り過ぎれば惑わすような甘い香りがする
身長が伸びたことによりスラリとした手足がより際立つようになった
常に明るく、容姿も財力も鼻にかけず分け隔てなく笑顔で接する彼女は同寮だけでなく他寮の生徒にも学年関係なく人気があった
そんなAに淡い恋心を抱くのは自然の摂理、大人に近づいたせいだ
「…僕を好きなのはドレイクだけ？」
『え？』
ハリーの耳が少し赤い、照れくさそうに横を向いたその顔になぜかAまで照れてしまう
『えっと...』
「またポッターとフローか、君たちも毎週毎週飽きないな」
ふと後ろから聞こえてきた聞き覚えのある声に2人は振り向いた
「マルフォイ...」
『あ！おはようドラコ、最近よくここで会うね』
同じく14歳になったドラコは相変わらずハリーに絡んでいた
意地の悪い言葉は変わらず、Aとハリーたちに何かにつけてからかって来るのだから面倒くさい
授業中だってAの近くや隣の席に何故か座るのだ
関わりたくないと口では言いながらも。
「ドレイク、少し太ったんじゃないか？飛べなくなるな、箒が苦手な飼い主に似るぞ」
ふん、と片側の口角だけを上げ意地悪げにドラコは笑う
ドレイクと、さも親しげにAの梟の名を呼んだドラコに対し、ハリーの眉間がピクリと寄った
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
