4.運命の組み分け ページ11
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少女は感動していた
列車が駅に到着し、2mはあるであろう大男に言われるがまま着いていき、独りでに動くボートに乗ったAたち新入生
やがて見えてきた壮大な面構えのホグワーツ城を前に、Aは語彙力を失い、ただ周りの子と同じように感嘆の息を漏らすだけであった
前後左右、「わぁ...」と言う声しか聞こえてこない
無理もない、彼らの11年という短い人生でこれほどまでに巨大でどこか懐かしさすら覚える程の魅力的な相貌の建築物は見たこともないだろう
辺りは既に暗く、濃紺の絨毯を敷いたような空を背景に
淡いオレンジ色のライトがホグワーツ城の神々しさを更に際立てる
(これからここが、私の通う...学校...)
A達の瞳は希望一色に染まっていた
階段をいくつか登ったあと、踊り場でA達を待っていたのはホグワーツの教員、ミネルヴァ・マクゴナガルだ
「皆さん、ホグワーツへようこそ」
(如何にも魔女って感じね！)
深いモスグリーンのローブに身を包むその妙齢の教員に、Aは
いよいよホグワーツに来たという実感が湧き始めた
「ドアの向こうで上級生が待っていますが、歓迎会の前にどの寮に入るか組み分けをします」
「グリフィンドール寮、ハッフルパフ寮、レイブンクロー寮、そしてスリザリン寮」
マクゴナガルがそう言うと、何列か前にいたドラコがニヤリと振り返り微笑んだ
そう言えば列車の中で彼は代々スリザリンの家系だとも言ってたわね
Aはぼんやりと思い返す
「この学校にいる間は寮があなたがたの家です。良い行いは寮の点数に＿＿」
マクゴナガルが説明している間、Aは自分がどの寮に入るかばかり考えていた
(ピンク色の寮カラーってあるのかしら)
1人の少年が迷子であったペットのヒキガエルを見つけ、マクゴナガルを動揺させたことも、ドラコがある少年2人と少しばかりの口論を起こしたことも、Aの耳には届いていなかった
「そうだな...ハッフルパフ！」
組み分け帽子が次々と新入生を寮に組み分けしていく
「A・フロー！！前へ」
ついに自分の名が呼ばれ、Aの心臓がドキリと跳ねる
たくさんの上級生、教員に見守られAはゆっくりと手前に置かれた椅子に腰掛けた
皺だらけの草臥れたトンガリ帽子が、ゆっくりとAの頭上に近寄る
「ムッ！！！」
『わぁ！』
被さる直前、突然頭上から嗄れた声がしAの肩がビクリと揺れた
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芙蓉(プロフ) - mypuppy66さん» コメントいただけて嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^^*) (2月6日 5時) (
レス) id: b527ebd726 (このIDを非表示/違反報告)
mypuppy66(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにお待ちしています♩ (2月5日 19時) (レス) @page18 id: 95d4a691f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芙蓉 | 作成日時：2024年2月3日 3時
