せんせぇ ページ10
レオナside
｢…｣
夜、やっぱり居て
レオナ｢おい、女がこんな所にいたら｣
｢…？｣
あら、レオナちゃんじゃないと
｢命の恩人様がなんの用？｣
レオナ｢…｣
ベンチに座った
｢なに？｣
レオナ｢…｣
｢ちょっと、聞いてんの？｣
レオナ｢…ああ｣
｢…なに？｣
レオナ｢…今朝、｣
｢うん｣
レオナ｢…許嫁と名乗る女からの連絡を受けた｣
｢それで？｣
レオナ｢面倒だから、お前に俺の女を頼みたい｣
｢無理よ｣
だって、私狙われてるものと
レオナ｢…だったら尚更だろ｣
｢は？｣
レオナ｢国を変える｣
｢国？｣
レオナ｢お前には水がないと困る、だから｣
レオナ｢その女のために、国を変え｣
レオナ｢乾きを無くす活動をする｣
そうすれば、許嫁という存在は不要
俺にとっては、こいつの方がマシだからな
｢意味わかんないし、読めないんだけど｣
｢結局、許嫁から逃げて｣
｢私を利用したいだけでしょ？｣
レオナ｢命の恩人様が頼んでんだろ
応じてもらうからな｣
｢…ﾁｯ｣
相手は？と
レオナ｢…氷河の国｣
｢なにそれ、聞いたことないんだけど｣
レオナ｢氷河の国は、赤竜の国に近い｣
｢へえ｣
レオナ｢…ユキヒョウの獣人だ｣
｢ほう？｣
レオナ｢そこの、氷漬けにする厄介な姫様と
俺が結婚すんだってよ｣
｢おめでたじゃない｣
レオナ｢俺としては、厄介者を寄越された上
砂にする俺と氷漬けにする姫様と来た｣
レオナ｢意味、分かるか？｣
｢つまり、お互いに困るってこと？｣
レオナ｢(…困る、)｣
こっちにとっちゃ、氷なんて恵みみたいなもんだ
あっちにとっちゃ、俺の魔法は困るだろうさ
レオナ｢暑いか寒いかの差がある、困るな俺は｣
奥さんの国が凍えるほどなんざ
行きたくもねえだろ、と
｢くだらん、会ってからにすれば？｣
レオナ｢それには、お前という存在が必要なんでね｣
｢…報酬は？｣
レオナ｢あ？｣
｢だから、報酬よ報酬｣
タダでとは動かないから、なんてカラカラ笑う
レオナ｢…お前を狙わねえようにしてやるよ｣
｢、｣
レオナ｢だから、｣
俺と一緒に、なんて言おうとしたら
ジェイド｢なりません｣
フロイド｢ダメだよー姉ちゃんはトドにはあげねぇ｣
｢…あんた達寝てないの？早く帰んな｣
やだー！とフロイドは抱きついて離れなかった
レオナ｢お前らの姉貴を保護するって言ってんだろ｣
ジェイド｢命の恩人だろうと、ダメです｣
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作者名：のるのら
| 作成日時：2023年9月26日 9時
