せんせぇ ページ6
レオナside
夜、また会うと
金目になってた
キラキラと輝いてる瞳
どこかで見たことがある
｢どうしたの？｣
ギザギザの歯、昔
子供の頃、兄貴が
レオナ｢違ったら悪い｣
｢ん？なあに｣
レオナ｢…お前、オークションに居たか？｣
｢…オークション？｣
レオナ｢…6…いや、7年くらい前だ｣
レオナ｢人魚のオークションをやっている
闇市場に行ったことがある。｣
レオナ｢父はそれを潰しに向かったんだ｣
レオナ｢黄金の瞳の人魚がいて、目の色が変わ｣
そこまで言って手で口元を塞がれた
彼女は震えていて目の色が
金目から、黄金色になった
｢…これ以上、言わないでちょうだい…｣
レオナちゃんの首を
噛みちぎってしまいそうになるわ、と
口元にあった手を握った
レオナ｢あの時の人魚なんだな｣
｢…。…逃げたことは謝るわ｣
｢助けてくれたのに、私は、｣
俺が買い取った人魚だった
でも、逃げれば？なんて言って逃がした
俺と同じくらいの年の女の子は
きゅるるる、と鳴いて
何度も、何度も振り返って帰ってったのを覚えてる
レオナ｢…｣
会った時、髪の色が違った
そもそも、ターコイズブルーで
毛先が黒になって行く、そんな髪をしてた
レオナ｢髪は染めたのか｣
｢…ある時から逆さになったのよ｣
レオナ｢…嘘つけ｣
本当は探してたんだろ、俺をと言うと
乙女のような顔を少しした
｢…貴方に、お礼を言いたかった、でも｣
｢…忘れているのかなって、｣
｢…人魚の言葉は通じないだろうけど｣
｢助けてくれてありがとう｣
レオナ｢…｣
帰りましょ、レオナちゃんと
普段と変わらない態度になった
｢2人だけの秘密にしてね｣
レオナ｢…おう｣
｢レオナちゃんは許嫁居るのかしら？｣
レオナ｢居ねえ｣
｢あら、男前なのに？残念ねえ｣
レオナ｢ユニーク魔法が気に入らねえんだとよ｣
｢んふ、ユニーク魔法が使えること自体凄いのに｣
贅沢な人達ね、と笑った
それからは
｢あら、レオナちゃん見つけたわよ｣
レオナ｢…Aか｣
｢こんなところでお昼寝？いいわねえ｣
レオナ｢お前も寝ればいいだろ｣
｢そう？じゃあお言葉に甘えて｣
レオナ｢ちょ、おい！｣
｢レオナちゃんが寝れば？って言ったんでしょ？｣
少しだけよ、と
彼女は俺の膝に頭を乗せて眠った
レオナ｢(…おいおい、懐きすぎだろ…)｣
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作者名：のるのら
| 作成日時：2023年9月26日 9時
